星組バウホール公演『にぎたつの海に月出づ』のライブ配信の感想の続き。
覚従(かくじゅう)/さりお
序盤からさりおの頼もしさが半端ない。
サポート力がすごすぎ。
40年前と時代をさかのぼるところからのスタートで、年をとってからと若いころもきちんと演じ分ける。
観勒僧正(かんろくそうじょう)/まりんさん
まりんさん、こわああああ!!
まりんさんが、まりんさんらしい使われ方でよかった。
観勒僧正は悪人というわけではなく、ただ自分の使命を「百済の利益」ときちんととらえたうえでの、バランスの良い判断が揺るぎない。
善人でも悪人でもなく、でも百済のために日本に肩入れしすぎず、蘇我ともうまく利用しあう
こういう演技できるのってやっぱりまりんさんならではだわ。
蘇我蝦夷/オレキザキ
オレキザキとあいみちゃんが悪役親子ッッ!!(蘇我蝦夷と蘇我入鹿)
なにそのハマりっぷり。
配役がすごいわ。
体格がよくて声が良くて演技力があって重々しさもある2人です。
オレキザキ氏は悪役いくつめだ……。
任せて安心である。
観勒僧正との丁々発止のかけひきはぞくぞくしました。
推古天皇との政治的なやりとり、そして智積を追い詰めていくところも。
蘇我入鹿/あいみちゃん
蝦夷の子・入鹿にあいみちゃん。
視線の強さと重さがある。
歌も芝居も強い人が悪役をやるから、舞台が力を持つんだわ。
舒明天皇(つんつん)に毒を盛るくだりは、同期萌えでありつつ、古の腐った女子が大好きな病み系801の匂いがありましたね。(801って表現、まだ通じるんか?)
その他いろいろ
・盟神探湯……!
どこかからの風が吹きそうでどきどきした。
冷たい水と薬草はなかったので、高向王(さやかりんちゃん)はふつうに火傷した。
・おふみちゃん、少年役がほんとに上手い。
中大兄皇子の子ども時代は、可愛いだけじゃなくて、少年のちょっとひねた感じとか、かっこつけたい感じとかが出るのね。
智積の子ども時代もおふみちゃんが演じていて、親子2代でさすが似てるわ(笑)。
・小鈴のるりなちゃんもザ・少女マンガな役ですね。
淡い初恋を利用されて、智積を追い落とす原因をつくってしまう。
彼女が引き入れた運命はどうあれ、ちゃんと謝れる小鈴ちゃんはいい子やで。幸せになってほしい。
・ラストの中大兄皇子(碧音くん)と大海人皇子(まほろ)には、『あかねさす紫の花』につながるような兄弟間の断絶が見えた。
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