2月4日(火)11:30公演、極美くん主演の星組バウホール公演『にぎたつの海に月出づ』のライブ配信の感想の続き。
田村皇子(たむらのみこ)[後の舒明天皇]/つんちゃん
ちとわからんかったところやつっこみたかったところ。
つんちゃん(田村皇子)が「寝取られた」とストレートに歌ってたとき、うたち(寶皇女)は別につんちゃんの妻だったわけじゃないんだよね?
寝取られたじゃなくて「娶られた」説も読んだけど、尊敬でなく受け身で「娶る」に「れ」と言葉を続けるのも違和感がある。
それと2幕の火事で舒明天皇になったつんちゃんがやたら呪いだ的に怯えてたと思うんですが、それはきわみくん(智積)が無辜なのに罪をきせたから?
でもきわみくんは生きてるし、仮に刑死したとしても智積は災害を起こせるレベルの人じゃないんですよね。
災害を起こせるのは高貴な人だけだから。
道真や崇徳院とかですね。きわみくん智積だと柳の下でたたずむのがせいぜいでしょう。
この心の弱さが早く亡くなった理由なんだろうか。
(とかいって、実のところたいして早くないけど)
それはそうと、つんちゃんが美しくて上手い。
悲劇の皇子の色香がある。
言ってること、やってることはけっこう無茶なところがあるんだけど、嫉妬の炎に焼かれている演技が上手いから心情に入り込めました。
智積/きわみくん
もいっこつっこみたかったところ。
日記に恋人とのあれやこれやを書く主人公。
この時代の日記ってあまり私的なイメージがない……というか、正確には日記を書くイメージ自体がない。
日記であれば、だいぶ時代が下った後の官僚による「小右記」とか「権記」とかみたいな、有職故実を伝えるためのものというイメージのほうがしっくりくるかなぁ。後世に残し、人に見せるための記録的な意味合いですね。
紙も竹簡もすごく貴重でしょうに。
しかも、人目につくところに置いとくんじゃないよ!
この日記の扱いがなんだかとっても少女マンガ~~~~!!
というのはおいといて、きわみくんとうたちの並び自体がとっても少女マンガなのでした。
体格差、身長差、そして甘いお顔に甘やかな雰囲気。
宝塚って美しいの大事ですから。
それと智積よ、君はもっと学問をしろ……。
正義に走る青二才のようなところが前に出てしまう。
青二才らしい理想も世の中のためには大事だけどね、と思ってしまうのも恋愛が中心になる作劇上やむを得ないところでもあるか。
つっこみたいところはあるものの、真ん中らしい美しさと気品があり、いい主演ぶりでした。
推古天皇/るりはなちゃん
瑠璃花ちゃんはほんと上手いし綺麗だわぁ。
日本最初の女帝である推古天皇役で、気品も強さもある。
作品が極美くんと詩ちゃんの恋愛メインだから仕方ない部分もあるんだけど、どうしても推古天皇が詩ちゃんを政治の道の真ん中へ導くのがしっくりこなくて。
詩ちゃん演じる寶皇女はちゃんと学問をするし、政治的な判断もできる人として描かれているんだけどね。
でも出番の少なさを気づかせないほどの存在感がありましたね。
月光Aのダンスも美しかったです。
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