『NEVER SAY GOODBYE』感想・1

宙組公演感想,宙組

宙組大劇場公演『NEVER SAY GOODBYE』を観てきました。
観たのは3月12日(土)11時、15:30(宝塚友の会&VISA貸切)、3月13日(日)11時(セディナ貸切)の3回です。
14日のムラ楽配信は見れそうにないので現地に足を運びました。お正月以来のムラですね。
生観劇、いいわ~~~~~!!
音に圧がある、響いてくる。

今回は席運も良かった。
後方席ながら2階のセンター寄りや前方が開けてる通路席だったのでほとんどストレスなく観れました。
座席は「席ガチャ」という言葉があるくらい観劇に影響するので、席運はほんと大事。周囲の人たちも常識的な態度だったし。

ちなみに土曜の友会貸切はトップスター・真風の挨拶あり、日曜のセディナは挨拶なしでした。
友の会貸切の挨拶は「皆様からいただいた愛を何倍にもしてお返ししたい」みたいな感じだったっけなぁ。

さて、『NEVER SAY GOODBYE』についてなんですが。
私はタカハナ時代の宙組は観ていないので、初のネバセイです。
映像でもノー予習。

ただ楽曲は耳なじみがありますね。
特に「ONE HEART」は宝塚音楽学校の文化祭で歌われたり、コロナ禍のジェンヌさんやOGの皆さんたちが歌ったりしてましたよね。

あと、初演ネバセイの主題歌が含まれたCD(毎年出る主題歌集です)も持っててよく車の中で聴いてました。
文脈を知らずに歌を聴いてたので「これってこういう場面で歌われてたのか!」と。
特にお花様のソロね。(今回はもちろんじゅんはなちゃん)
そうか、あれはアギラールに薬を打たれての危機的状況での歌だったのか。

「あなたに出会うまでは私ただの愚かな女だった あなたが私に教えてくれたの、生きる意味を」という歌です。

ただ、最初からキャサリンは愚かな女には見えなかったし、ジョルジュ(真風)だって「(写真を)キスしてくれたら返してあげるよ」っていうような男やぞ??とツッコミは入れずにいられませんでした。
出会いによって変わったのはヒロインよりむしろ主人公のほうなのでは。

あと、ヅカファンなりたてのタカハナがいたころ宝塚系の掲示板をちょくちょく見てたので(ロム専です)、今回タニオカさん(●▽●)の「俺の生まれはバルセロナ」をキキちゃんの声で聴けたのに感動しました(笑)。
こうか、こういうメロディーだったのか~~~~。

だからネバセイは知らないけど知ってる、でもやっぱり知らないって感じの作品だったんです。

観れてちょっとすっきりした。

「宝塚のサヨナラ公演に良作なし」なんて言われたりもしますが『NEVER SAY GOODBYE』はそんなことはなく、予想してたよりはるかにいい作品でした。
私個人のツボにはこないけど、良作だと思います。

特に主人公の性格や思考回路がかなりまともで。
2幕で、キャサリンがアギラール(ずんちゃん)のラジオ放送に参加すると知ったときにジョルジュ真風が言う
「君を止めるのは僕のプライドが許さない。でも僕の言うことを聞いてほしい、隣にいて従ってほしいと思うのは男のエゴか」
みたいなセリフ(歌)がいいなと思いました。

そう、男のエゴです。たぶん自覚がない男性は多いけど。
ジョルジュはエゴであることをちゃんと自覚できるのがいいよね。
そしてジョルジュとキャサリンの2人とも、対話を通して「お願い、わかって」と互いに理解を求める。
敬意をもったやり取りがきちんとできるのが、この作品の主人公とヒロインの良さです。

宙組は新型コロナのクラスターが起きたとか感染者も多数出たとかいう報道もあり、ちょっと心配してましたが、舞台はさすがの素晴らしさでした。
見ごたえのあるいい作品を観劇できてよかった。

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