『波うららかに、めおと日和』を見たんだ・1

雪組梅田芸術劇場公演『波うららかに、めおと日和』のライブ配信を見ました。
4月26日(日)15:30開演。

原作はマンガ(無料分だけ読んだ)、あとドラマ化もしてましたね。
宝塚版の脚本・演出は小柳奈穂子センセイ、そして演出に雑賀ヒカル先生が入っておられます。どのくらいの割合でお2人が分担されてたかは不明。

雑感

ネイヴァルホリデイ(海軍休日)と呼ばれる時代の、初々しい新婚カップルのつかの間の穏やかな日常生活。
顔を合わせては顔を赤らめ、手が触れてはどきどきし、指輪一つに胸ときめかせ、「お布団」などのささいな言葉で暴走する。
なにせ日常系なので舞台の盛り上がりは控えめ。ていうか、1幕はほぼない。
2幕は少しだけ話が動くけど、全編とおして内容らしい内容はほぼない。
まぁ、よくこれを舞台にしようと思ったな……。

が、あーさとあがちんの顔がひたすらありがたい。美しい。美を愛でる作品でございました。

といっても顔の良さで舞台を埋めるにも限度があるやろと。
顔がいいな→しかし内容がない→だがしかし顔がいい のエンドレスです。

主要キャストのキャラクタは立ってる。
キャラ物としては優秀な作品で、「〇〇さんの△△、よかったよね~当たり役!」と言われそうな良さがありました。
キャラクタの魅力をジェンヌ本人の良さとして見られて、そういう意味ではいい作品だったかと思います。

ただ、物語の盛り上がり的には主演コンビの「江端夫妻」よりも2番手コンビ「ふかふみ」メインのほうがよさそう。
芙美子の仕事を持つ女性としての大変さや誇り、結婚しない女性への風当たりなどは、現代の女性の悩みにも通じるところがあるでしょう。
花筏の会で見合いを薦められた際の「深見中尉なら」という逃げ方のしたたかさも、心に添うものではないかと。

江端なつ美/はばまい

今回ヒロインを演じたはばまいちゃんはトップ娘役お披露目。
ヒロイン・なつ美の花嫁としての初々しさが新トップ娘役の新鮮さとうまく響きあっていました。

近頃のはばまいは貫禄を感じる娘役でしたが、意外なほどに今回のなつ美のかわいらしさが出てた。声のきれいさゆえかしら。
演じようによってはカマトトのぶりっこで嫌がられそうなヒロインを「可愛さ」として表現できたのがすごい。
はしゃいだ役どころも、声の美しさでジャマにならない。
歌声ももちろんきれい。

危惧されてた角隠しなどの和装もクリア。マンガっぽい可愛さがありました。マンガだと純日本人でもそれなりに華やかに描かれるからな。
昭和初期のお出かけ衣装はどれも可愛い。
新婚旅行のおさげ髪も可愛かったなぁ。今の感覚だと「お前いくつだ……」って言いたくなる髪型だけど。

江端瀧昌/あーさ

あーさが「ナイスフェイス」すぎる。
結婚式まで相手の顔を知らないという話は聞いたことがありますが(ていうか、大正生まれの私の祖母がそんなもん)、いきなり現れた顔があーさだったらびっくりだよ。大当たりすぎる。
たとえ「問題ありません」が口癖で意思の疎通に問題があったとしても。

あーさのコメディの間が上手い。堅物ぶりも愛おしく、笑いを逃さない。
新妻はばまいを可愛い可愛いと心の中で動揺しつつ、ここぞというときは「きれいだ」と。全国の乙女(現在進行形もそうでない人も)の心をキュンキュンさせてくれます。

にしても、あーさ、声のコントロール上手いよね。
かっこいい声も、深刻な話し方も、堅物な軍人らしい物言いも、上擦らせた声もどれもが場に合っている。瀧昌の心が伝わる。
舞台人として、強い。

心の声が録音じゃないの、新鮮でした。

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