『MY BLUE HEAVEN -わたしのあおぞら-』感想・3

ライアン・フジカワ/キョロちゃん

キョロちゃんのライアン・フジカワは1幕半ばはほとんど出てなくて、1幕終わりに客席から登場したときはびっくりした。

ナニーロさんとキョロちゃんの並びはいいですね。
長身同士でも似てなくて。
どこまでも陽性な雰囲気のキョロちゃんと、明るさのなかにも少し翳りを感じるナニーロ。

日系アメリカ人のライアンと孤児のジョーイとして、1期違いの2人が、どこまでも幼馴染みの互いを信頼している雰囲気が舞台に出ていました。

ところでサングラスの店主、キョロちゃんだったのか!
たしかに1幕ほとんど出番ないけども。

ヤヨイ/ひばり

主人公と2番手に想われて違和感ないヒロインひばりの可愛さよ……。

宝塚のヒロインも色々ですが、やはり「美人」「モテる」設定である以上は演じるジェンヌさん自身が美貌で合っていただきたいわけです。そのへん、ひばりは難なくクリア。

かなり長身の娘役ですが、これまた長身のナニーロさんやキョロちゃんとはいいバランスです。
腕があまりにも細くてびっくりしますが、その華奢さが男役の包容力を見せるものでもあるんですよね。ご飯食べてね、という気持ちはもちろんあるんだけど。

戦時中の「弥生さん」「お母様」のやり取り、フェリスだしほんとお嬢様だったんだよね。
るるちゃんもいい芝居である。

両親も失い、戦後は生きるためと孤児たちを育てるためにペテン師になるけれど、宝塚のヒロインらしい品があるのもいいところです。

牧山杏子/サラ

この公演で卒業のサラちゃん演じる牧山杏子を、娘のアンは「マムは日本人」って言ってたけどあんまりそんな感じないなー。
それはそうと上杉(どってぃ)に「お前ほどの美人はそういない」と言われて違和感ないのはいいですよね。強い華がある。
上杉たちの外国人殺害事件がサラちゃんたちの話にちゃんとつながってたのね。
恋人を一途に想う、良い役でした。

芝居中の迫力ある歌声はさすが。
フィナーレでも歌があったのはサイトーくんからの餞別でしょうね。

宮司・三浦利一/なっつ

宮司・三浦利一のなっつ。
彼がいたからジョーイもライアンもグレなかったし、ヤヨイもペテン師をしつつも道を外しきらなかったのでしょう。
見守る大人の温かさを感じる役です。

南方に出征する楽に「ジョーイ」と英語由来の愛称で呼びかけ、「その呼び名はまずいだろ」というジョーイに「親友がくれたあだ名だ」恥じることはない、と伝えるところもいい場面でした。

あとどこだったかでヘタな踊りを見せてたのも面白かった。
宮司さん、神楽は踊らないんだっけ?

ジョーイ少年/あやめちゃん

主人公たちの子ども時代の役もある。
中でもジョーイ少年は出番が多い。
子ども時代のと、さらに心の声のような、青年ジョーイの良心の部分を担う芝居。

ジョーイ少年の娘役さんがとても芝居がよかった。梨恋あやめちゃんであったか。

私、もしこの芝居に出れるならジョーイ少年をやりたいなぁ。

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