花組版『マジシャンの憂鬱』感想・2

博多座で観た『マジシャンの憂鬱』、初日の3月8日(土)15時と翌9日(日)11時公演のみ観劇しました。

・最初のマジシャン・シャンドール登場シーンは初演同様、毎回違う位置。
シルクハットにマントだけどファンの方は「この佇まい、動き、背格好がひとこちゃん」と分かるのかしら。
ていうか、ほんとこの衣装似合うわ!!

・探偵以外わりと何の役に立ってるのかわからないシャンドールの仲間たち。
そして詩人……初演はまさおだった詩人のレオー(れいん)は可愛い枠で、詩人なのにあの語彙力……大丈夫かレオー。
「お前、その言語レベルで詩人やる気か!?」とつっこみたくなるんだが、ふだんの話し言葉と詩作は別レベルなのだろうか。
簡易で柔らかいことばで詩をつむぐんだろうか。

シャンドール+5人で歌うところは、ほかのメンバーにタイミングを奪われて歌い損ねてたりする。
うん、可愛い末っ子枠。

・ギゼラ(ことの)にプレゼントあげないのか。
プレゼント放置か。

・ジグモンドは、初演ゆうひさんのちょっとひねてすねた感じはなくなって、はなこちゃんは普通にイケメンな役作り。
シャンドールとヴェロニカのやりとりを見たびっくさんラースロ(初演はえりさん)と「やってらんねぇよな」とマネしつつ、悪態つきつつ、
「お前を食べちゃうか」「それは想定外」
初演だとここは毎回アドリブ入れてたところですね。

全体にシュッとして、スマートでおしゃれな感じなのが今回の花組版。

・花組版は、全体的に動きが大きくなったと思う。
ダンスの花組だからかな?
特にシャンドールを拉致しようとするヴェロニカ達のカンフーのような動きや、パッショネイト殿下のダンスなどですね。

みくりんエヴァも雰囲気がアクティブ。
よく動くようになったので、初演のねねちゃんの「しゃべった」のインパクトは薄くなった。
あれって影のようで人間味のない人がいきなり話し出したからこその驚きなんだよね。
今回のバージョンだと動きが激しくて彼女らの存在が観客に印象付けられてるから、シャンドールの仲間たちの「しゃべった」(あ、ちゃんと人間だったんだ)みたいなセリフがこちらに響きにくい。

・ローラン探し場面のさおたさん男爵の片眼鏡、ありがとうございまああああす!

・コンゴの奥地で真実の愛を見つけたたおしゅんが、本当にお花畑を見ているようで可愛い。
もうすぐ研10にしてふわふわドリーミーである。

初演・月組のもりえはジャングルと縄文土器とか使いそうな土っぽい土地に行ってそうだったのに、たおしゅんだとお花畑になっちゃうのは組のカラーかしらねぇ。

・「今後って、コンゴ」もさらっとしてたなぁ。
ダジャレ感弱め。

・『マジシャンの憂鬱』は「嘘から出たまこと」を地でいく話。
状況から推理したり、探偵で調査をしたり、仕込みをしたりして超能力を思わせる心を軽くするマジックを披露するシャンドール。

対し、王妃と双子の妹を助けられなかったことから罪の意識が強く、命にかえても使命を果たそうとするヴェロニカ。
3年前からずっと気持ちを張り詰めて生きてきたヴェロニカの心を軽くするシャンドール。
ふたりのあいだに派手な恋模様はない。
しかし着実に、少しずつ距離が縮まっていくところにキュンキュンしたらいいと思う。

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