
8月13日(木)18:30開演の宙組東京宝塚劇場新人公演『黒蜥蜴』の感想の続き。
大劇場でも観てます。
ヒロイン/黒蜥蜴/あやめ
あやめ黒蜥蜴はまず情念がすごい。
放つ雰囲気の重さと重さ。そして美しさ。
『黒蜥蜴』のタイトルロールにふさわしい存在感と演技でした。
本公演のはるさくちゃんが美貌と貫禄がありつつ少女性も持ち合わせた黒蜥蜴=緑川夫人であるのに対し、新人公演のあやめ黒蜥蜴は貫禄と美貌、迫力。少女性はないような。
本役より年かさに見えましたが、それも役としては正解でしょう。
原作にあるエログロ味が強いかも。美輪さん的な、とも言える。
あやめちゃんは芝居がうまくて、こちらが呑まれるようなところがある。彼女の演技はバウのWSでも圧巻でしたね。
船や美術館のシーンで早苗を追い回すあやめ黒蜥蜴が怖い。早苗の身体を触る手つきがいやらしくていい。人形にしたいくらいのねちっこい執着が見える。
三島戯曲では序盤に緑川夫人が早苗に彼女の姿態(お乳の形がどうのこうのってね)に言及する場面があり、それを思い出しました。
「私だって女ですよ」も、性的な経験を積んだ女性の言葉に聞こえました。
だからこそ、雨宮が嫉妬するのかも。
2番手娘役/岩瀬早苗・桜山葉子/朝絵さん
早苗と葉子の2役は抜擢された朝絵さんが演じる。
セリフ声と歌声がきれいでした。
大阪のホテルで登場した早苗は、ソファに腰かけた足をぶらぶらさせて、退屈した幼さの残る少女らしさがありました。
あの時代の19歳にしては幼いふるまいのような。早苗の夢見がちで気ままに育てられた内面の表現と受け取るべきかしら。
檻に閉じ込められたシーン、新公では早苗から雨宮にキスをする。
これが最後のふたりにつながるんだな。
黒蜥蜴に囚われていた雨宮の心が、すっと早苗に移った。
この改変はとても面白い。
雨宮は刑期は勤めなくてはならないものの、その後はふたりで幸せに暮らすのでしょう。
その他いろいろ
・どうしても暗い画面で人の認識が難しいのですが、「明智小五郎の影」で動きのキレとコートの裾のひるがえりが美しい娘役さんがいた。
風羽さんか結沙さんか。
・真木警部補のエイティ。やっぱりかっこいいな。
・松吉の風翔っち。とにかくうまい、任せて安心。
・「可哀想な松吉」って明智は言うけどさー!
実質、死なせたの自分じゃんよ! って本公演も新公も思う。
西陣織の椅子に入れておかずこっそりとどこかで生かしておいていればいいけど……と思ったけど、椅子の重みや体温、動きが必要だから難しいね。
・堺のもかくん、いい声だ!
・岐阜の郁くん、メイクが上手くなったのか目を引くようになった。
・木津の悠久くんは可愛い。顔もだけど存在感が可愛い。


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