10月31日(木)18:30からの、東京宝塚劇場公演『記憶にございません!』新人公演・ライブ配信の感想の続き。
柳先生/つんつん
配役が出たときは「こういう勉強も大事よね」と思ったのですが、それにとどまらぬ上手さがある。
ちーくんの芝居を踏襲してるのがよくわかる。
年齢を感じる老けた声も上手い。
でもキラキラ。老けてても目がキラキラしてるのがちょっと面白かった。
現役時代は女子生徒に人気あっただろうなぁ。
寿賀さん/うたち
うたち演じる料理人の寿賀さんは、本公演での番場さんより似合ってたと思う。路線娘役としてはいいんだか悪いんだか……って、たぶんよくない。
うたちはコミカルなのもはまって上手いし可愛いんだけど色気に欠け、イイ女感が低いのがネックだと思うんだよね。
可愛さの種類がどうも庶民ぽいし、舞台上で男性(それこそトップスターとか2番手とか)に惚れられるタイプとしては説得力が低い。
でも器用だから、寿賀さんのような役でコミカルさを出すのは上手い。
アメリカのレセプションでのソロはさすがでしたね。
客席の拍手の圧が画面越しにも伝わってきました。
山西あかね/碧羽さん
山西あかねは野党第二党の党首で首相の浮気相手という美味しい役。
学年なりに、じゅうぶんに期待に応えた出来。
色気も強さもあって、思い切りも良く、芝居やダンスなども上手い。
なのになぜこんなに歯に物がはさまったかのようないい方になるかというと、本役のほのかが上手すぎるのよっっっ。
決して下手ではない、新公としてはむしろ上手い。
ほのかをよく学んで大役を務めてました。
鰐淵影虎/碧音くん
ヒロイン・聡子の兄で主人公・黒田啓介の義兄の鰐淵を演じたのは新公長の期の碧音くん。
ギターでジャーンと鳴らすだけで笑いを取る
全力で爪跡残してきた……!
見せ場は多くないけど、歌や芝居の実力を土台にして笑いをかっさらっていく。
メリハリのあるお芝居と歌がお見事でした。
本役のさりおは「たしかに気弱そうだしねぇ……」と気の毒になるんだけど、新公の碧音くんは「こんなメンタルに波がありすぎる人間はヤバいな」と、影虎と聡子の父の人の見る目に納得してしまう。
「チンゲンサイ」の掛け声でゴルフクラブで石を飛ばすな(笑)
野々村万作/ハセルキ
可愛い、本役のあまとも可愛いが新公も可愛い。
派手なリアクションが癒しですね。
番場のぞみ/おふみちゃん
おふみちゃん演じる首相秘書官の番場さんは本役のうたちよりギラギラハキハキしてて、ガッツがありそう。
政治家志望だったというのがしっくりくる。
小柄だけどパンチが効いてる。
啓介をホテルに送り出すときの「エンジョイ」がスカートの裾をたくし上げるセクシー系だった。笑った。
アタッシュケースはものすごく重そう。
筋力のない女子に投げて渡すんじゃないよ!!
黒田篤彦/早瀬くん
篤彦のまほろくん、歌上手いな!!
「新星がきたー!」という感じがしました。
雰囲気は本役のつんつんよりも映画の方に似てるかも、ちょっとオタクっぽい……と思ったんだけど、すっと立ってるとそうでもないな。
小野田っち/わっはー
本公演のひーろーの小野田っちはある意味主役だったけど、新公でもよく学んで笑いを起こしてました。
上手いよねぇ。
どこかで読んだ「姉(兄)はフェルゼン、妹(弟)は小野田っち」というほぼ同時期のキャスティングに笑う。
宝塚歌劇の芝居の幅の広さよ。
その他
近藤ボニータ役のるりな。金髪の辛口ニュースキャスター役の派手なアイメイクが目を引く。
強くてぐいぐいくる。
レストラン支配人、キャラ濃いわー。愛花さんね。
ソムリエちゃんは美人。絢咲さんです。
ミス・サクランボのすずちゃんは可憐。
SPにも娘役が入ってて、これはこれでよかった。
娘役も遠慮なく弾けてるのが今の星組の良さなのでしょう。
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