『稲妻開化譚-イナズマカイカタン-』感想・1

月組兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール公演『稲妻開化譚-イナズマカイカタン-』を観てきました。
9月21日(月・祝)11時と15時の回です。11時は梅芸会員貸切、15時はライブ配信&Blu-ray収録回。
主演はおだちん、作・演出はサイトーくん。

『風の次郎吉』と『桜華に舞え』を思い出す、安定のサイトー作品。テンポ感いいし、おだあみりりだから滅法歌が上手い!芝居も上手い。
『RYOFU』や『NINE』みたいに情緒をやられず、肩を凝らせずに見られるのもいいところ(笑)。

基本的にはコメディ多め、笑わせてきて、ずばっと解決。
それでいてちゃんと泣けるところもある。

ラストの母子の話、けっこう泣いてる人いましたね。
たんぽぽの綿毛(種子)をフゥーと飛ばしながら、何も気づいていない生き別れの息子を前に「子どもが行った先で根づいて花咲いてくれれば」的に言うんですよね。
自分に子どもがいると心情的に重なるところも多いでしょう。

105期娘役のゆららちゃんが演じる「ゆり」は裏ヒロインでしたね。
「娘役」よりは「女役」系の歌える娘役さんだからこその配役でもありました。

そしておだちん父・東瀬想馬のうーちゃんがかっこいい。スタイルが良すぎて警官の姿が似合いまくり。
じっと耐える役なのもまた良し。

シリアス部分をあみちゃんに負わせつつ、おだちんはコメディもシリアスも両方やる。それがシームレスな感じでわざとらしくないのがいいんですよね。
間で笑わせる感じは月組の得意技だ。

中でも、おだちんとミトさんとヤスのセリフのやりとりが最高でした。ミトさん梅子の登場するところがいいのよ。
夫婦役のミトさんとヤスって30期違いだっけ。

サイトー作品でけっこう好きなところは方言ゴリゴリなところ。
馴染みのないことばでわからないときもあるけど、そこは話の流れと演者の力量次第でもある。
明治初頭ならまだ標準語で話し合うこともないだろうし、国同士の戦いのあとも生々しい。会津と政府側の確執は相当のものだ。話す言葉が違うことで国を背負った恨みが伝わりやすい。皆、生まれ故郷を背負って立っている。

あと役が大量にある。みんなにセリフがある。
ただし、その代わりに「路線のわりに扱いが軽いかな?」と思う人も出てしまうけど。

あの時代のざんぎり頭や衣装ってどうも宝塚的にかっこよくないことが多いのですが、今回の舞台ではファンタジーっぽくかっこよくなってました。
おだちん(東瀬風馬)のもあみちゃん(田丸信造)のもかっこよかったわ。
おだちんの片側流しのパーマ似合うし、あみちゃんの着物にブーツもすごい好き。銀の帯が派手なのも好き。

あみちゃんの役には、騙されがちで鉄砲玉にされがちな雪組時代思い出しました。

午前の梅芸会員貸切のおだちんご挨拶。たしかこんな感じでした。

「皆様の温かい笑い声に包まれ、今日も我々楽しく過ごすことができました。今後とも、梅芸ネット会員……?を、どうぞよろしくお願いいたします。本日は本当にありがとうございました!」

梅芸ネット会員をよろしくされてしまった。
なんかおかしいな?という風情で止まりつつ、つき進むしかないなという感じで言い切ったおだちんが愉快でした。

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