ハラスメント事案報道への劇団対応への違和感

宝塚一般

おとついから宝塚界隈を賑わせている元演出家・原田氏のハラスメント報道。
真偽のほどはともかく、週刊文春に出てかれの問題ある言動が明るみに出ました。

文春の報道に対し、昨日劇団からも「宝塚歌劇団に関する一部報道について」と公式見解が出ました。

「お詫び申し上げます」と形としては謝ってはいるのですが、正直なところ謝られている気はしない。
なんだか96期の裁判のころを思い出しました。
(あのときも「ウチは悪くない」と意地になってるように感じました)

評価する点としては、まず形だけでも誤っていることと、公式見解を出したこと。
スピードとしては特別遅くはないと思う。
それとプライバシーへの配慮を行っていること、ですね。

引っかかる点としては、まず第一に謝罪の内容が具体的でないこと。
ハラスメントの内容の記載がない。
もちろんハラスメントの具体的な内容については調査中なのかもしれないが、それでももうちょっと「何が問題だったか」を書くことはできるし、書くべきだと思う。
それを明らかにせずに「ハラスメントの防止のさらなる徹底」は無理でしょう。

「プライバシーに配慮」するためか、原田氏の名前も出ず、それどころか「演出家」という職種さえも書かれていない点も引っかかる。
文春以外の他社報道(共同通信など)では原田氏の退団を認めているだけに、余計に違和感。
あくまでぼんやりとした謝罪文にしておきたいのかな、とか、なるべく醜聞を大っぴらにしたくない(公式では残したくない)という悪あがきか?とか、こっちを舐めてんのかなとか感じた。

そしてマクラのような謝罪文のあとに文春への怒りを正面に出していること。
「本件に関して弊団が隠ぺい等の不適切な対応や不誠実な発言を行ったかのような、事実と異なる内容や表現がございます」の部分ね。
文春の過去事例からしても間違ってる部分がある可能性はあるとしても、大枠は合ってるんじゃないの?と思ってしまう。
文春の報道なしではろくにハラスメント事例に対応する気なかったやろ?とか、それにこれまでもパワハラを見逃してきたんじゃないの?と思う。

なにしろそもそもの記事タイトルが「宝塚歌劇団に関する一部報道について」ですからね。謝罪じゃない。
いくら「今回、このような事案が発生した事実を重く受け止めており、今後はハラスメントの防止のさらなる徹底に努める所存」と書いても、文春報道が間違ってると言いたいのが主目的に感じてしまう。

渦中の原田氏は宝塚歌劇団から阪急電鉄に異動し、その後退職したもよう。
退職させたことをもってだいたいのカタがついた、と劇団が思わないことを願います。
パワハラは劇団の体制による部分も大きいのでしょうから。

今回の件は脚本・演出家への権力集中が土台としてあるのでしょうから、ハラスメント防止対応をするならそこにメスを入れざるを得ないかと思います。

宝塚歌劇団に関する一部報道について
2022.12.28

この度、宝塚歌劇団内のハラスメントに関する一部報道がございました。
ご心配をおかけしたファンの皆様ならびに関係者の皆様に深くお詫び申し上げます。

当該報道は、個人のプライバシー保護の観点から配慮を欠いた記事であり大変遺憾であるとともに、本件に関して弊団が隠ぺい等の不適切な対応や不誠実な発言を行ったかのような、事実と異なる内容や表現がございますが、ハラスメント事案があったことは弊団として確認しており、関係者から慎重に聞き取りを行い、また弁護士等の見解を参考に、厳正に対処するとともに、ハラスメントを受けた方の心情に寄り添い真摯に対応しております。
なお、ハラスメントを行った団員は既に退職しており、現在は宝塚歌劇団及びグループ会社のいずれにも所属しておりません。

弊団では、研修やアンケート調査の実施、相談窓口の設置などを通じて、ハラスメントの根絶に力を入れて参りましたが、今回、このような事案が発生した事実を重く受け止めており、今後はハラスメントの防止のさらなる徹底に努める所存でございます。

2022年12月28日

宝塚歌劇団

宝塚歌劇公式サイト
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Posted by ゆきたろ