『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』感想・2

宙組公演感想,宙組

宙組大劇場公演『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』、3月12日にダブル観劇してきました。

話は幾分トンチキではありますが、スーツ姿の宙男はかっこよく、とりわけ真風は男役のかっこよさの集大成でありました。
ピンでライトを浴びる登場には見惚れます。
銃を使っての戦いや派手な立ち回りもとにかくかっこいい。

あと得意とするキスシーンも。
追われているデルフィーヌじゅんはなを匿うためのキスシーンもベタな流れですが、ビジュアルの良い2人の最後の公演の「忘れられないようなキス」ですね。
ただ最初のはともかく、同意なしの2回目のキスはいかんやろ、とツッコミは入れたいですが。でも冷戦時代の話だしなぁ。

なりゆきで真風ボンドにキスされたじゅんはなデルフィーヌちゃんは彼氏持ち。
ずんちゃん演じる学生運動のリーダー・ミシェル・バローです。
ヒッピースタイルなのが時代を表現してますね~~~~~!!!
(ヅカ的にはあまりありがたくない……)

このミシェルくんにデルフィーヌはボンドのキスが上手かったという話をするんですよ。
気の毒すぎるやろ!ミシェルもキスしかしてないのに!
志を同じくする恋人と通りすがりの男が同列扱い、いや、キスが上手い点で相手が上かも……って、ミシェルの気持ちを思うだけで可哀想すぎて可愛い。
ずんちゃんはなんでこんなに若い男子が上手いんだ。

でもかくいうミシェルもいろいろあってみねりちゃん演じるアナベルとデキるんですが(ネタバレですね)、「田舎町出の自分だと下町出身の彼女のほうが落ち着く」というのは切ないけど仕方ないですな。
ロマノフ家出身のデルフィーヌにしたらたまったもんじゃないけど。

でもこのどうしようもなさを可愛く演じられるからずんちゃんはすごい。

・みねりちゃん演じるアナベルはキキちゃんル・シッフルの片腕。
ボンテージファッションに身を包み、鞭を振るう。
「悪の女幹部」ポジションの過激な衣装と行動の女性だけど胸元や脚などの露出度は意外と低くてヘルシーな感じすらする。そしてめちゃくちゃ可愛い。

ドロンジョ様のようなアナベルの最大の見せ場は彼女がル・シッフルの手下をしているかを語る場面だと思うんだけど、アカペラで歌うところはものすごく吉本ですね。
ベタに笑いをぶっこんできて、ちゃんと笑いを取れるのは強いわ。

・原作ではヒロインだったヴェスパーは、宝塚版ではボンドとの色恋沙汰はまったくなし。
次期トップ娘役である春さくちゃんと真風の絡みもちょっと見たかったんだけど、でも真風とじゅんはなちゃんのトップコンビの同時退団だもんね。他との濃い恋愛要素は入れないほうがいいのか。

宝塚版の春さくヴェスパーはもえこ演じるルネ・マティスといい感じに。
『カルト・ワイン』では切ない関係の2人だったなぁ……と思うと、作品は違うもののよかったね!!という気持ちに。

春さくちゃんはタイトな衣装でスタイルの良さを見せつつ、仕事のできる女性を好演。
キャリア・ウーマンが似合うわ。

なお、次期娘1だからでしょうがパレードの階段降りではみねりちゃんより後に降りておられました。

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