咲ちゃんサヨナラショー・4

サヨナラショーのあとは組長さんによる退団者のメッセージ代読。
にわさんの安定感が素晴らしい。

そしてついに退団者が大階段をおりてきます。
黒紋付きに緑の袴の退団者には組からと同期生からお花が渡され、最後のご挨拶をするという恒例の流れです。

ご挨拶でインパクトがあったのは有栖ちゃん。

「『ベルサイユのばら』は愛に溢れた作品ですが、何度「愛」の言葉が出てくるかご存知ですか?私が数えたところ、98の愛がありました。ここで2つの愛を足しまして100の愛にしたいと思います。愛する皆様にありったけの愛をこめまして、本当にありがとうございました。」

正確ではないと思いますが、こんな感じでした。
面白すぎて終わってからも客席も舞台上にもジワ(笑い)がきてましたね。

なお、カーテンコールで退団者のみが舞台に立ったとき、ありすちゃんがご挨拶で触れた98回の「愛」には「ご自愛が1回、友愛が2回含まれる」というトリビアが披露されました。

ひまりちゃんは芸名の由来らしいひまわりのブーケ。夏らしさもあり、彼女らしさもあり。
雪の99期と100期って仲良しなのね、と思うご挨拶でした。
100期のともかちゃん、99期のひまりちゃんの双方からご挨拶で名前が出るはいちゃんの凄さよ。ていうか、ベルばら東京が終わったら雪組100期ははいちゃんひとりになってしまうんですね。
(そう考えると95期生の在団率はすごい)

咲ちゃんは緑の袴で大階段降りでした。

同期からのお花は元雪娘トップのみみちゃん。レーシーな緑のワンピース。
白薔薇を大きなリボンで束ねて、凛として美しい。

咲ちゃんとみみちゃんはどちらも超路線で、それゆえの孤独と辛さがあったんじゃないかな。
似たような立場同士、わかりあえたのだろうな……という気がします。

「宝塚が大好きです。男役が大好きです。雪組が大好きです。」

それに続いて、

「でも決して忘れたくない人たちがいます。決して忘れられない思いがあります。そのすべてが私をいつも強くいさせてくれる。そう心から感じるからこそ、そのすべての思いを抱きしめて今、ここに立っています」

忘れたくない人たち、忘れられない思い。
それがなにを指しているのかはわかりません。

しかし、前作の『ボイルド~』を思い起こします。
初日が大幅に遅れ、大劇場公演の上演日数が極端に少なかったあの作品、あれは意思表示であったとの噂もありました。
真偽のほどはわかりませんし、明かされる日は来ないでしょう。
ただ、静かに退団した102期生の男役さんを思い浮かべました。

「まだまだかなえたい夢があります。」

前向きで気丈な咲ちゃんの言葉に目をみはる思いでした。

最後の緞帳前には咲ちゃん単独。男役トップスターのみの卒業なのでこういう形なんですね。

「卒業の寂しさを忘れるほど楽しい毎日で、そんな毎日を過ごさせてくださる皆様に感謝の気持ちでいっぱいです」と。

明るくさっぱりとした様子でした。

終演後には「さよなら皆様」。ありすちゃんの美声ですね。
いつまでも聞いていたい歌声をありがとう、雪組の歌姫。

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