あり詩版『ダンサ セレナータ』感想・2

星組全国ツアー公演『ダンサセレナータ』、9月28日(日)16:30の梅芸での感想の続きをちょっとだけ。

酒場のオーナー・ローザ/ほのか。

落ち着いた大人の女性です。
夫の残したタンゴクラブに寄せる想いがどこか夢見るようなのは、修羅場も超えた先のことだからなのでしょうか。
多くを失った先に見えた「星」=アスール。

ほのかの使い方がもったいないような贅沢なような……でも専科さんになったんだなぁ。

ホアキン/もえこ

星組生として、そして2番手としても初登場です。おめでとーーーー!

歌が上手くて耳福。そしてスタイルがいい。
立ち姿が様になるのっていいなぁ。
ありちゃんのスタイルのよさとはまたちょっと違って、ふたりの並びが美しい。

もえこはさすがの芝居の上手さで、斜陽の国の政府でぎりぎり踏みとどまっている男を好演。
政府と軍が対立し、国が崩壊しかけている中でも職務を全うしようとするのはかっこいい男の姿なのでしょう。

アンジェリータ/ミランダカー

色気と実力ですね。
初演でめちゃくちゃすごかったれみちゃんのアンジェリータだけに再演でもここまで演じてくれるとは、予想外の喜び。

キッツイ物言いの女性ですが、このざわっとくる感じがいい。
アンジェリータのプライドの持ち方にこちらの感情が揺さぶられる。

ケガの原因となったモニカに向けた「いい加減な気持ちなら舞台に立つな」的な物言いはぐっときます。

ジョゼ/さりお

さりおの安定の仕事人ぶりがジョゼらしく映る。
脇で支え、あたたかく見守り、静かに仕事をこなす。
アンジェリータと末永く幸せでいてくれ。

ラストの手紙のくだりは「あーーーなるほどーーー」ってなります。
「なるほど」と思えるのはそれまでの演技の積み重ねですよね。

ルイス/あいみ

恋人・カロリーナのおふみちゃんとの身長差ッッッ!

カロリーナとの身長差を気にかけた歩き方や、完全にお嬢様なカロリーナとの差をいじられまいと肩肘張ってる感じとかがいいなぁ。
ルイスの、無駄に力が入ってる感じが若さである。
肩をガチガチにして、視野が狭くなってて、恋に突っ走ってて。

そりゃイサアク(ありちゃん)もつっこみたくなるってもんよ。

駆け落ちも上手くいかなくて戻ってくるところも「だよね……」感満載なんだけど、愛すべき若者である。

ダンスシーンではあいみちゃんが目立つ目立つ目立つ。
元が真風の役だから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、役以上のものを感じる。荒々しく踊るダンスも、上手いとかどうとかじゃなくてこっちを呑み込んでくる。
ダンスをめちゃくちゃ頑張ってるのが伝わってきた。すごくかっこよかったなぁ。

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