『円卓の騎士』感想・4

OSK

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・麗羅リコちゃんのシルフィードが素晴らしかった。
とにかく踊りがすごい。
ショー作品でなくお芝居なのに、こんなにリコちゃんのダンスを観られていいのか!! お得すぎんか、贅沢だ。
ひたすらすっごいぞー。

シルフィードはきれいで可愛いが、善良でも邪悪でもない。
だって風だから。
精霊は精霊として、ケルトの世界に人間の思惑とは別に存在するのだと感じさせるのだ。

・城月さん演じるモルガン・ル・フェイはマーリンの教えに従い生きてきた、美しく純情で従順な女性。
一昔前の女性としては彼女が理想であろう。

アーサー王の妻となり、王子を生み育てるのが私の望み、と真っすぐな瞳で歌うモルガン。
マーリンの都合のためだけに存在する女性なのだが、マーリンの願い(呪縛でもある)を内在化してしまった彼女は、アーサー王がグィネヴィアに惹かれてしまったときに存在意義がなくなる。
そして狂う。

歌、芝居、佇まい。
どれもが舞台人として完成されている。
歌声はほんとうにとびきり。芝居歌でありながら、歌そのものとしても素晴らしい。

モルガンは美しく、哀しく、いじらしい。
彼女の弱さを哀れと思いつつもなお惹きつけられずにはいられない。

モルガンはアーサー王に対峙する邪悪な存在として描かれるのが常なので、オギーったらすごい描き方をしてきたな……という人物だった。

・朝香さん演じるイグレインは、湖の乙女であり、ランスロットの実母にして、アーサー王の育ての母。

朝香さんを、つくづく娘役だと思う。
特別専科だし学年も学年だし(いや、詳しくは知らんけど)「ハタチそこそこです!」みたいな役をされても困るけど、母親役をやってすら娘役的な浮遊感が強い。
マーリンの犠牲になった気の毒な女性だが、それにとどまらない強さと賢さが素晴らしかった。

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OSK

Posted by hanazononiyukigamau