『霧深きエルベのほとり』感想・1

星組

大劇場で『霧深きエルベのほとり』を観てきました。
1月12日(土)15時公演です。

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正月3日にNHKBSで放送された星組公演はぶっちゃけヤバかった。
番組的には芝居はオマケ程度だったんだけど、そのちょびっとの芝居で(ふざけてるわけじゃないんだよね?)と思ってしまった。
元々べにーさんの芝居があまり好きではないこともあって、観劇意欲がさらに削がれたのである。

それでも本公演を「観ない」という選択肢はないに等しいので大劇場に向かいました。ウエクミだし。

――終演後、泣いてました。

わずかに見た映像からは想像もできないほどの良作でした。
ショーも併せて、3~4回くらいは余裕で観れると思います。寝なかったし。

今回の芝居の外題は「Once upon a time in Takarazuka 」。
外題のとおり、悪く言えば古めかしく、あるいは「古き良き時代のタカラヅカ」(この言い方嫌いだけど)でした。
さらに言えば、普遍的な「型」でできた物語と芝居です。

ウエクミの演出の手腕によるものかと思いますが(いや、昭和の初演とか知らないからさ……)、ショーアップされた場面の華やかさも盛り上がりもふんだんで飽きない。
芝居のテンポがよく、メリハリもある。
それでいてレトロ。どのくらいレトロかというと、「文楽みたいだな」と思ったくらいにレトロ。
時代がかった大仰さと、現代的なスピード感がミックスされた良作でした。

悪ぶったりふざけてばかりだけど内面は繊細な船員・カール役はべにーさん。
べにーさん自身の個性と響きあうように、この役ははまっていました。

ヒロイン・マルギットと別れてから、酒場で働く女性・ヴェロニカを形代として心情を語る場面は泣けて仕方なかった。
まさかべにーさんの芝居に泣かされるとはなぁ。嬉しい誤算ですよ。

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Posted by hanazononiyukigamau