雪組『ファントム』感想・2
12月2日(日)15時公演も観てきました。
両パターン観れてよかったよ!
・だいもんエリックの怯えや嘆きがすごい。
ずっと地下で暮らしてきて、人とまっとうなコミュニケーションを取れない「子供」で、対人関係の経験値の低いコミュ障で……というのが伝わる役作り。
クリスティーヌを庭園に招いてのはしゃぎっぷりとか、ほんと辛い……。愛おしいけど、自分の傷をえぐられるような辛さがあるんだよ。
「素顔を見せて」と言われて、心を決めて仮面を取って、ひきつった笑顔でクリスティーヌに近づいていくところとかがほんとみっともなくてさ。
マジで「もうやめてよぉ(´;ω;`)」と言いたくなるような演技でした。
全ツ『琥珀色~』のときも思ったけど、だいもんって「タカラヅカ」的なきれいな演技をしない。
醜いもの、みっともないものはそのままに演じてくる。
だいもんを「無様役者」と呼びたくなった。
それをある意味中和しているのは、傑出した歌声なんだろうか。
歌声の美しさとビジュアル的なキレイさ(スタイルじゃなくて顔ね)でなんとか「タカラヅカ」に落とし込んでいる。
・だいきほで『ファントム』を演じることの意味は、やはり「歌」にある。
歌そのものが上手いというのはもちろんのこと、2人にとっての「歌」の存在の重さを感じる。
人生は歌であり、愛は歌である。
歌なくして生きてはゆけない。
魂と音楽は響きあうものである。
歌にかける情熱がそのまま2人の人生観につながる――と思える、エリックとクリスティーヌであり、だいもんとまあやちゃんでした。
・前回観たときは「HOME」にひたすら聞きほれたのですが、何度か観るとまた違った印象を受けますね。
「きっと叶うはずさ夢は」と歌うとき、2人は別の方向を見ているんですよね。
違った夢を持った、まったく違った2人。
そんな彼らが別の方向を見ながらも重なり合うのが面白いな、と。
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