『異人たちのルネサンス』感想・1

宙組

宝塚大劇場公演『異人たちのルネサンス』—ダ・ヴィンチが描いた記憶— を観てきました。
10月20日(土)11時と15時公演です。

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ダブル観劇だったんですが、2回とも意識が飛びました。
まぁ体調完璧ではなかったし……というところはあるんですが、でもなぁ。ここまで意識ぶっ飛ぶのって久しぶりよ?
なんだろう、舞台がライティング的な意味で暗いからかなぁ。あと、田渕作品って私と相性悪いし。

※以下、ネタバレ要素アリです。あと褒めてないんで注意※

作品全体について。

いいところは舞台がきれいなところ。
出ている人が美しいのはもちろん、衣装やセットなども美しい。

アカンところは、主にセリフのチープさ、登場人物の性格のヤバさ、かなぁ。

セリフのチープさは、いつかどこかで1万回は聞いたことあるようなかっこよさげなセリフをかっこつけて言わせてんなぁ、と。
田渕センセイが思ってるであろうかっこいいセリフにオリジナリティがないし、かっこつけなセリフ(舞台の時代性には合ってるのかも)だけで構成されているから、血の通った人間が話しているセリフという感じがしないのだよね。

登場人物の性格のヤバさはわりといつものことなんだけど……今回もだった。
メインどころが極めてアレだよね。
悪役枠の愛ちゃんとか、主人公に対峙する敵役枠のキキちゃんは仕方ないとして、ヒロインまどかはメンヘラっぽくなってるし(育ちとか現状とか考えたら仕方ないのか?)、主役の真風も勝手なことを言ってるだけの男に見えたぞ。

『Victorian Jazz』とか『相続人の肖像』のときも強く感じたけど、田渕作品の登場人物ってほんと性格がヤバイ。田渕センセイがそれに無自覚そうなのがさらにヤバイ。
首根っこつかんでゆさゆさしたくなる。

あと、ダ・ヴィンチの実際の制作とストーリーを絡めたのはいいとして、それが合ってない気がする。
ヒロインと鳥と天使が重ね合わされて物語が紡がれてるのに、空を飛ぶ機械として出てくるのがコウモリみたいな飛行機械。なんでやねん。
どう見ても鳥でも天使でもないやろ……。

あと、聖母(聖女だったか?)でも娼婦でもないマリアとして出してきたのが、ヒロインをモデルにした謎めいた微笑の「モナ・リザ」ってのもよくわかんない。
アイディア自体は悪くなかったと思うんだけど……。

ツッコミどころは多々あるけど、笑えるわけでもないという、ワタクシ的には苦手なタイプの作品でした。
(自分的には『邪馬台国の風』とか『キャプテン・ネモ』とかのほうが笑えるだけマシ)

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Posted by hanazononiyukigamau