『宝塚BOYS』感想・2

宝塚以外

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・ダンサー役(星野)の人すごいなぁ。
ダンサーなので簡単に足を上げるし、ペタッと床につけられるし。
声もいいし。
背も高いし顔もいいし。

と中塚さんのお名前をググったら、ガトボニで振付もしてた人なのか!
うわびっくり。
しかも元々ヅカファンだそうで、ありがとうございますっっ。(私の立ち位置がおかしい)
ガトボニではシンガプーラとサバンナのところを振り付けておられたようです。

あとDIAMOND☆DOGSの人なので、たぶんどこかで観たことはあると思う……。

・主役(だよね?)・上原役の人はしょっちゅう声をひっくり返していた(そういう演技)。
ケロらないようにするのも大変だが、必要な時に声を裏返らせるのも技術だ。

・中西さん演じる池田からは、宮仕えの辛さがひしひしと感じられる。
彼にだって昔は演出家になるという夢があったし、男子部の夢も叶えたかったろう。けれど、管理職側の人間としての立ち位置は崩せない。
舞台人らしいよくとおる声が威圧的に響いて、彼が出してくる強さが、男子部生徒に立ちはだかる壁の大きさに見えた。

最後、辞表を出してきたと告げるところはじーんときた。
池田にも生活もあるだろうに、男子部のメンバー7人だけを辞めさせることはしなかった。劇団への意地であろうが、男子部の「上」に立つ者としてまっとうな責任の取り方だとも思う。

・床の上を靴下で走るからどうにも無様になる。
この無様さが「昔の日本」の表現として秀逸であった。
スマートじゃなくて泥臭さがあるのが、食うや食わずの時代の雰囲気や、彼らの置かれた状況を表している。

・稽古着と普段着の着替えを舞台上でするのにちょっとびっくりした。
ほら、スミレコード的に、さ。

・レッスンを重ねても舞台で使われない。腐る気持ちがひしひしと迫る。辛いよねぇ。
「宝塚に男は不要」と言う気持ちは私にもわかる。宝塚は乙女の花園だから愛しているという部分があるもの。

けれどそれとは別に、頑張る彼らを愛おしく思う気持ちもある。
だから、彼らに対してとても申し訳なく思った。私が生まれるはるか以前のことだったとしても。

この芝居を観ると、どうしても一三翁に対してなんともいえない気持ちになるな。
やるせない。

・大階段ならぬ中階段でのフィナーレがあった。
そのあとに芝居に戻るから、あれは実際の舞台でも、芝居から独立したフィナーレでもなくて、彼らの見た夢だろうか(君原・池田含めて)。

・私が観たのが大千秋楽だったので、予定終演時間を大きくオーバーしてのご挨拶や、キャストからの一言などがあってお得であった。

どの程度すなおに受け取っていい発言なのかわからないけど、最初はあまり仲良くない感じのチームだったのかな?(仲が悪いとまではいかないけど)
仮にそうだったとして、その距離感が「宝塚歌劇男子部」のメンバーの関係性(必ずしも最初から仲がいいわけじゃない)に反映されていてよかったんじゃなかろうか。

・最後の衣装、タモさん君原のは緑の袴をモンペにしたデザインなのかな?
あと、池田のスーツはマルーン色なのかな?

なんかいいよね。そういうの。

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