姉からのメール・93

姉からのメール

姉からの花組公演の感想・続き。

花組 メサイア 感想2

・あきらの「術を使うし役に立つかも」発言によってみりおが村にいることになったように思うんだけど、生活の役立ちそうってこと?それとももっと物騒な感じの使い道?ちょっと聞けてなかったので教えてー。(もし後者だとしたらこんな結末になることを知ってか知らずか、アキラのエスパー具合が怖いけどね)

・岩陰に隠れて、すぐに飛びださず機を伺う、つかさ花子見つけた!飛び出す時つかさがタソの背中蹴ってなかった?!ケンカか(笑)?!さすが海賊だわ、荒っぽいね

・全員改宗したんじゃないのか?の件、うそのつきかたがいいよね。専科さんがいい仕事をする。その時の自分の言動で民の運命が決まるかもしれない状況で、緊張しないはずはないのに平常心を装い、かつ極力隙を見せない老獪ぶりがさすがだった。言葉はアレだが食えないというか。敵じゃなくてよかった

・その時の張り詰めた空気。動揺して動いたら、場の空気が壊れたら嘘がバレてしまうかも…固唾を飲んで長を見守ることしかできない緊張感

・自分が犠牲になる覚悟を決めたゆきちゃんが歌う歌が神々しくてグッとくるよね。スポットライトを浴びて一人歌うゆきちゃん。かれーちゃんがマリアをゆきちゃんに重ねて見ていたのはこれ故かーみたいな。とても好きなシーン

・晩年のかれーちゃんの佇まいが落ち着いててよかった。世捨て人みたいな風情出てた。意外でした。いいねぇ、懐剣みたいなの振り回してた人とは思えない落ち着きっぷり

・そして今回もブーツで袖にはけるの、めっちゃ早!!笑!!かれーちゃんのブーツってほんとに俊足なんじゃないの?!

・あかさん仕事ができる上にいいやつ。いいやつな上に仕事ができる(^ ^)

・「来なかったな…」がつらくてさー。民の命を奪わねばならない辛さはもちろんだけど、その責の一部が自分にあることの自覚と後悔も含まれてそうで…あの交換条件(民衆の改宗プラス四郎の首と、民の命)はなー、そこが落とし所なんだろうとは思いつつもマイティも辛い立場よねぇ。幕府の御威信第一に考えなきゃだしねぇ

・やろうと思えば騒がずサクッと四郎をやれたわけだけどそうしなかった右衛門作。最初(絵が見つかった時)はめっちゃ本気で刺そうとしてたのに。カイラギだった過去を持ち出して下手にみりおを煽ったり、この人もいろいろ葛藤が見えるね

・武士出身のあきらとしぃちゃんが、最後の戦いを前にみりおと3人で刀を合わせるのがジワっとくる。元武士として先鋒になって戦い、また民衆の盾ともなる覚悟、みたいなものをひしひしと感じた。しかも結末を彼らよりも一段と察してそうなのがまた…いや、もはや誰も勝てるとは思ってないだろうけど

・戦いも、つかさはなこのカイラギ勢→舞月ちゃんとか民衆達→あきらしぃちゃんの元武士勢→ゆきちゃん→みりおの順(だったと思うけど、違ったらごめーん)で亡くなっていくし、音楽も途中でエレキギュワーンでめっちゃグッとくるよ(T-T)目と耳で盛り上げるのやめてー

・最後十字架になった(/ _ ; )。でも子供はあかん、あかんよ…。史実でもそうだったんだろうけどさ…

・戦いの最後、みりおが「自由を!!」ってせり上がりながら叫んでたんだけど、そこだけ「んーー?」ってなった。島原の人たちは自由とかそんな壮大なものを欲しがったわけではなく、その日暮らしだとしても、ギリギリ生活が成り立っていけるような、慎ましやかな生きる権利を求めて闘っていったのではないかなーと思ったので

・そもそも生まれながらに土地に縛られている当時のお百姓には自由という概念すらなさそうで

・信仰の自由ってことかな?とも思ったんだけど、士郎は最後まで無神論じゃっぽいしなー?(天草の民に引きずられてキリスト教に帰依(仏教じゃないから帰依とは言わないかも)しているようにも見えなかったので。人々の中に神を見たようだけど)

・でも四郎は農民でなく諸々制約の少ないカイラギだったからこそ、いろいろひっくるめての希望を「自由」という言葉で表したのかなー?という感じで今に至る。そこら辺どんな感じです?

・神職とは真逆のような元カイラギであり、しかも結局最後までキリスト教を純粋に信仰していたわけではないであろう天草四郎が、島原の乱(キリシタン一揆)を率いていた、というのがすごく面白いなーと思った。ここが異聞、とつく理由の最たるものなのかな?

・島原の乱の当事者の島原、天草の人々にとっては、破綻が見えていながらも予定調和的に均衡を保っていた状態が、四郎という異分子投入によって破綻が早まったという見方ができてしまうけれども(精神的な話は別として、集団の存続だけを見た場合)、祐庵が絵を描くことで四郎を中心とした島原の乱の真実が明らかになり、それが後の世の圧政の抑止力として働いたとしたら、つまりこの乱を起こしたことで結果多くの命を救っていたとしたら、四郎はメサイアと呼ぶに相応しい存在なんだろうなーと思った

終わり

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