『凱旋門』感想・1

2021-02-11雪組公演感想,雪組,専科

『凱旋門』本公演は4回観ました。
6月26日(火)13時、29日(金)13時、30日(土)11時、7月1日(日)11時。けっこう観たな。
席は立見、S席、B席×2というお財布に優しいところです。

・ラヴィックとジョアンの設定上の年齢差ってどんなものなんだろう。
理事様にどうしても「年齢」が出ていて、相手役の真彩ちゃんがなんだかんだぴちぴちなもので、「戦争前夜のパリで小娘にうつつを抜かすおっさん」になってしまうのが正解なのかどうなのか考えてしまった。
いや、それはそれでロマンスなのかもしれないが……(でもそれって「男のロマン」枠だと思うの、宝塚の客層とはあまり相容れないんじゃないか?)。

ジョアンは移り気で、浅はかなところもあって、ラヴィックが嫉妬したり怒ったりするのももっともだとは思う。
だけど、年齢差のあるカップルという前提で見ると「許してやれよ……」と思っちゃうんだよね。どうしても。

年齢を重ねても心が広くなるわけではなく、むしろ我慢が効かなくなってるタイプの人もいるのは知ってる。
でもそういうのって基本的には美しくないからさ、「いい年して若い娘にうつつを抜かしたあげくに思い通りにいかないとキレてるおじさん」が主人公になるとキツイ。
若くてもそんな男はイヤだけど、「恋ゆえに」「若いからねー」で許される部分はあると思うの。タカラヅカの男役って美しいから、その美しさで狂気もダメさもごまかされる。

移り気な困ったファムファタルであるジョアンに感情移入できずに、ラヴィックの言い分に「もっともだ!」となれたら良かったのかなぁ。
でもヒロインが変な作品って嫌だしな、私。
あのジョアンを演じてなお、嫌な女に見えなかった真彩ちゃん、マジ神!!って思いましたもの。

で、ジョアンに感情移入すると「ラヴィック、そんな聞き分けのないこと言うもんじゃないわよ、勝手すぎん?」と思っちゃうから困ったもんだ。

・前評判では聞いていましたが、たしかに理事様の声がヤバかった。
私はもともと理事様が平気なたちなのだが、苦手な人にはほんっっっと耐えがたかったことと思う。
今回、理事様が大劇場で主演をされたことに何らかの意味があったのかもしれないが、私の周囲の反応だけでもいろいろと考えてしまいますことよ……。

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