もう一人の退団者

宝塚一般

かつて月組組長もされ、専科生として退団された立ともみさん(個人的にいえば男役メイクを教えて下さった方である)のサイトにこんなことが書かれています。 →コレ

そして20日「another world」の舞台稽古。演出の谷先生がこの作品が最後なので寂しい限りですが、先生のやりたいことがすべて出ていて面白い舞台になっています。

『ANOTHER WORLD』の作・演出を手掛けている谷センセイ(皆殺しのほう)、退団なの!?

すごくびっくりしました。

お年もお年ではあられるからなぁ……と思いつつもとても残念です。
ヅカファンに評判はいまいちな谷作品ですが、私はけっこう好きだったんです。

現在東京で上演されている『ANOTHER WORLD』やかつてのバウ公演『くらわんか』などの落語作品は言うまでもないでしょう。人によって好みはさまざまあれど、傑作といっても良い作品だと思います。

もうちょっと一般ウケが良かったオペレッタの類もいいものが見られました。

それ以外は――「皆殺しの谷」と異名がつくほどで、残念ながらファンからはあまり歓迎されていない雰囲気がありました。

が、声を大にして言いたい。
私は好きだっっ。
『CODE HERO/コード・ヒーロー』も『サン=テグジュペリ-「星の王子さま」になった操縦士(パイロット)-』も『CAPTAIN NEMO …ネモ船長と神秘の島…』も、そのトンチキぶりが最高に好きだっっ。
展開がぶっ飛んでて、観ているときは登場人物にツッコミを入れるのに忙しくて、芝居が終わったら笑えて笑えて仕方なくて元気になるもん。

谷作品が、もう宝塚では観られないかと思うと凹むわ~~~~~。

ところで、谷センセイの退団理由は年齢なのだろうなぁと思います。
宝塚の古株演出家の入団年次についてはこちらが詳しいです。 →zakzak
この記事が書かれた2014年に「谷正純(まさずみ、61)さん」とあるので今年で65歳になるのですよね。

 谷さんは79年入団。現在では同期生の石田昌也さんと演出部の上から3番目の位置。先輩には76年入団の正塚晴彦さん、77年入団の小池修一郎さん、中村暁さんしかいない。正塚、小池、石田3氏ともども一般会社でいう重役に当たる理事でもある。宝塚音楽学校の演劇講師も兼ねる。

2014年以降、事情が変わっていなければ、理事でない谷センセイは65歳の定年を迎えられたということなのでしょう。
ちなみにハリー(1952年生)は理事だから定年は関係なく、イケコ(1955年生)、ダーイシ(1956年生まれ)はまだ65歳になっていないけれどたぶんハリー同様定年は関係ない。
中村A(1954年生)は来年65歳になるのかな。現在も理事になっていないならば来年退団を迎えるのかなと。
(※なお、演出家諸氏の生年はウィキによります。あと宝塚歌劇団の定年は65歳だと思いますが、なにか証拠や参考資料があって言っているわけではないことをご承知おき下さい。
もしかしたら、定年は60歳でその後5年間の雇用延長がある、とかかもしれません。)

ところでzakzakの記事の写真のキャプションにすごいことが書かれていました。

「上方落語の大ネタ『地獄八景亡者の戯れ』を、コテコテの関西出身トップが出たらやってみたい」と語る谷正純さん

まさに今やってる『ANOTHER WORLD』じゃないか!!!!

やりたいことを最後にやりきって辞められるのですね。
退団はさみしいながらも、「おめでとうございます」と言いたくなってきました。

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