『義経妖狐夢幻桜』感想・４
・あすくんがいい役だった。
私の中で、あすくんは大劇場公演より小公演のほうが役付きが悪いイメージあったんだよね。
それは彼のせいというというより、たんに振分の運と演出家が脇や中堅・下級生にろくに役をつけられないタイプの人に当たりがちだったせい。
ええ、中でもちぎきたのほもほもしいやつ（タイトル失念）と『ローマの休日』は怒りを覚えたわ……。
びっくりするくらい主要メンバー以外はワンサ扱いだったんだもんよ。
なので今回のあすくんの役のおいしさには喜びの声をあげずにはいられなかった。
ひゃっほー！！！！
あすくんが思いっきり芝居してる！！
しかも悪役！
わかりやすい少年漫画的悪役だあああ。
『るろうに剣心』でいえばガトガト級のキャラですよ。
エイサイって僧侶の栄西（を元にしたキャラ）なのか。
栄西に詳しくないからこんなおいしい感じで使われるキャラだと思わなかったよ。
わかりやすーい悪役を、これでもかと気持ち悪く、でも舞台を壊さないように一人で突っ走らないようにいい塩梅で演じられるのがあすくんクォリティー。
場をほどよくさらいつつもあくまで脇役、というのがいいのよ。
『鳳凰伝』に出てくるような（「役人」だったっけ）思い切ったメイクも素敵だった。
フィナーレではあすくんメインのターンがあり、「エイサイ！！」と掛け声までかけられて……私の涙腺が弱かったら泣いてるところだ。
・ヤスヒラの縣くんは、まずプログラムに掲載されてるスチールでやられた。
やっぱかっこいいわあああああ。
美貌だわああ。
男らしい線の太い美貌は、この学年では珍しい（まだ研４なりたてだもんな）。
縣くんに関しては究極的には顔を見てれば幸せという域ではあるんだけど、それでもきちんと芝居して舞台に息づいていてくれるので頼もしく感じる。
ヤスヒラはケイレブのトレバーみたいな役かと思いきや実は……な裏面のあるキャラで、裏を見せる加減や切り替えがむつかしそうな役。
いい感じに演じてました。
これから経験を積んでどんどんうまくなりますように。
１幕序盤ではヨリトモファミリーの武士の一人も演じていて、キレまくるダンスも見られて満足。
ついでにメガネありがとう。
阿片でやられてる場面もごちそうさまでございました。
・ホウオウとスザクでじゅんこさんとみとさんが夫婦の役。
中国皇帝っぽい衣装で可愛いなと思ってたら、エイサイ絡みの理由があったのね（栄西は宋に留学してますから）。
ホウオウ＝鳳凰だなと思ったら、２幕では法皇でもあって、若谷氏好みの遊びが見られました。
