『黒蜥蜴』感想・1

宝塚以外

梅田芸術劇場公演『黒蜥蜴』2月3日(土)12時と4日(日)13時の回を観劇してきました。

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ヅカファン的に『黒蜥蜴』というと「独楽がなんだー!!」の、キムシンのトンチキ作品『明智小五郎の事件簿』を思い浮かべてしまうのですが、当然まったく違うものでした。
少年探偵団は出てこないし蜥蜴ちゃん(笑)が「私、まだ男も知らないのよ」とか言いださないし、妹オチもありません。
真っ当な『黒蜥蜴』です。

デヴィッド・ルヴォーのおしゃれな演出、シックなセット、三島の華麗な台詞、明智と黒蜥蜴・緑川夫人の火花散るやり取り、雨宮の狂気。
すごかったです。
すごかったんだけど……眠気が襲ってきました。体調万全で臨みたかったなぁ。体調万全だったとして意識が保てた保証もないけど。

最近では真っ白な舞台の『不滅の棘』でも意識とんだし、ライティング暗めの『黒蜥蜴』もこんなだし……で、色彩的に変化がないと寝そうになるのかもしれない。
それとも単に年食って体力と精神力がなくなっただけか?

特に1幕。
明智と緑川夫人のやり取りが延々続くところが辛い。
舞台上、ほぼ2人だし。(ほぼ、というのは早苗の父親がベッドで寝ているからです)
盆は回ってもほとんど舞台上の動きはないんです。照明も暗い。
これをやるのも大変だろうが観る方もかなりの集中力を要求されるのである。
今回当たった席がかなり前方席だったというのにもったいないというか申し訳ないというか。

そんな感じで意識を飛ばし飛ばし観た『黒蜥蜴』の感想です。
(だからいつも以上にアテにならない)

・黒蜥蜴/緑川夫人に中谷美紀。妖艶な美女なんですが、ヅカ比で「おばちゃん」です。(これはヅカ版――というか、キムシン版がおかしいだけ)
ちゃんと年増だ!
美人なんだけど声が老けてる。ちゃんとおばさんの声だ(おばさん言うな)。
早苗との年齢差があるので、彼女との関係がなんだかいやらしかったです。ふふふ。

老練なところ、ふてぶてしさも年齢ゆえに納得。

きれいな衣装も見ごたえあり。
長く裾を引いた黒いドレス姿が特に好きだったわ。

ソファーを撫でまわし口づけるところはエロスが迸ってました。

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