『鳳凰伝』感想・5

月組

・この全ツ公演ではれいこちゃんが2番手バラク。

トップのたまちゃんとは色味が似ていて、月組にもすごーくしっくりくるけど、その色味の違いのなさがともすれば面白みに欠けることにもなる……というのがある種の発見だった。
広がりがないというか、わくわく感に欠けるというか、化学反応が起きにくい並びなのかな。
これはたまちゃんのせいでもれいこのせいでもなくて、単なる相性や組み合わせの問題。

れいこちゃんのバラク自体はよかったと思う。
元王族の気品があるし、男気も感じさせるし、なんつっても美しいし。

・奴隷タマル役のくらげちゃんは素晴らしかった。
耐える娘役、献身的な愛を捧げる娘役で、おもてを伏せてばかりなのに美しい。
一度だけ横顔を見てしまった、という秘かな愛の告白もぐっときたし、自らの命をもって愛のあり方を示すところは泣けた。

男役だけでなく、娘役の層が厚いと舞台は楽しくなりますなぁ。

・アデルマ姫役には泉里ちゃん。可愛いいいいい。
アデルマ姫ってむつかしい役だと思うわ。
どうやれば「正解」なのかわからない。

自尊心の高さ、エゴイスティックな「愛」、誇りを傷つけられて復讐に向かう心……。
トゥーランドットに「(カラフの名が)もうすぐわかります」と告げるところはじんわりと怖かった。

・チャルお父さんの「ママー!!」は面白いのだろうか?
ごめん、笑いの趣味が合わなかった……。

・ペルシャ王子役の彩音くん=美少年なのに「北海道が生んだ野生児!!!」って書いてた人だなという記憶が強すぎてなんか面白い。
首枷をずっとつけてるのもお疲れ様です! 首が疲れそうだ。

・ギリギリの首切り役人はビジュアル的においしい。舞台後方でのダンスもかっこいい。
鞭打ち役人も兼ねてるけど持ち物が違うだけじゃねーか(笑)とつっこみたくなる。

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月組

Posted by hanazononiyukigamau