『鳳凰伝』感想・1

月組

月組全国ツアー『鳳凰伝』-カラフとトゥーランドット-を観てきました。
会場は梅芸で11月17日(金)15時30分開幕、初日です。

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『鳳凰伝』、話はなんとなくは知っていたし、映像で部分的に見たことはありました。が、通して観たのは今回が初めて。

全ツ2番手のれいこちゃん演じるバラクがかなりあっさり死んだのにびっくりしました。
出番そんだけかよ!みたいな。
(ちなみに過去の宙組大劇場公演で使われたという本水は今回はナシ)
これは元がオペラだからこんなもん(比重が主人公たちに比べて軽い、なんならタマルやアデルマのほうが大きな役にみえる)なのか、初演が「動く大道具」を擁していた時代の宙組ゆえなのか……と考えてしまいました。

登場人物たちもちょっとアレな感じはあります。
めっちゃ逆恨みのアデルマ姫のみならず、「国とかいいんですか?」とちょっと聞いてみたくなるカラフとか。
でも元はオペラだしなぁと思ってるせいか、さほど気にならずに済みました。

カラフ王子のたまちゃんは堂々とした体躯、堂々とした存在感。
主人公としての存在感や真ん中としての納まりの良さが素晴らしいです。
これは得難い資質。

トゥーランドットの美しさに魅せられ命がけの謎解きに挑むのも、たまちゃんなら「だって男だから」で納得させられます。
疑いなく男、なんだもの。
そしてそこに疑問を差しはさんだところで、分厚い胸板で跳ね返されます。
男だから求めるさ、だってロマンだもの――ああそうですかとしか言いようがない感じがすごい。

ちゃぴさんのトゥーランドットはわくわくした。こういう重みのある女役が似合う。
登場時、息を呑むほどの美しさではなかったけれど、舞台上で十分に「トゥーランドットだな」と思えるほどには綺麗でした。

謎かけの場面は次々変わる表情が見ごたえあり。
冷たい微笑、勝ち誇ったような笑み、動揺、高笑い、侮蔑――などなど。
引き込まれる演技でした。

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月組

Posted by hanazononiyukigamau