『ベルリン、わが愛』感想・3
星組大劇場公演『ベルリン、わが愛』10月9日(月・祝)11時公演と24日(火)13時公演の感想。
・ゲッベルス役のカチャが思いのほかしっくりきた。
カチャって、私の中では「男役への思い入れはあるんだろうけど、いかんせん“持ち物”(顔とか声とか)が男役向きじゃない人」という枠にあるジェンヌさんです。
努力と意気は買いたいんだけどぉぉぉぉという歯がゆさがつきまとう。
でも今回は不自然さを感じなくて、これが男役として積み重ねた年月かと感じ入りました。
ゲッベルスについて、プログラムのインタビューで「ゲッベルスの様々な背景を念頭に置きながら、そこにプラスして宝塚バージョンのゲッベルス像を描いていければ」と話しています。
この「宝塚バージョン」を強く感じる役作りでした。
歪んだ執着心よりはジルへの愛を感じるゲッベルスです。
純愛のようにすら見えて、彼がナチスでなければ、立場が違っていれば、時代が時代なら……と。
たくさんの「If……」が浮かんで、ゲッベルスは悪玉というよりは悲劇の人に見えました。
・今作で退団のぽんちょ。
まずは女役のジョセフィン・ベイカー。
男役ならではの押し出しと歌唱力が光ります。
テオに映画出演交渉をされるくだりは、気のいいお姉さんぷり。
黒人ゆえに迷惑をかけるからと断るところに愛を感じました。
最後のシーンは車掌役で男役姿を見られてよかった。
(でもセリフとかあってもいいんじゃ?と思ったけど)
・俳優役で劇中劇があるメンバーは美味しいよね。
実質2~3役見られるし、きれいな衣装もあるし。
みっきーは前にも書いたけどすごかったし、せおっちはきれいだった。
『忘れじの恋』の乳母役めっちゃ上手いな!と思ったらぴよぴよちゃんで納得である。
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