『New Wave! -雪-』感想・4

2021-02-23雪組

『New Wave! -雪-』でのれいこの熱量がすごかった。

いつの間にこんなに押し出しがよくなったのか。
昔の「なんか役もらってるけどどうやって真ん中に立っていいのかわかりません」感はどこにいったのか!!
熱い気持ちはあってもそれが上手く舞台に出てなかった時代もあったのに。

人間、場数って大事ね。
そして立場が人を育てるってほんとね。

れいこの確変(と言っていいよね?)の理由は、新公主演をしたこと、その後も着実にスター路線を歩んでいること、バウでの主演を任されたこと、そして組替えが決まったこと――もあると思う。
激変する環境に、ひとつ覚悟が決まったんじゃないか。

否が応でも「大人」にならざるを得なくなった。
慣れ親しんだ組を離れることで、自分のあり方を再確認せざるを得ない状況になった。

そうしてぐっと大きくなっていく。

組替えはさせられるジェンヌさんは大変だろうし、ファンも心穏やかではないだろうし、組ファンにはさみしいことだろう。
ジェンヌ個人のためにというより、組間の人数調整や人事面での配慮にすぎないこともあるだろうし。
それでも、一人のジェンヌさんの成長を考えるうえではプラスになることだと私は思う。
(こんなことを言えるのは、私が全組観るので組替え先の公演も観るからだというのはある)

主演として真ん中に立つのも、人を率いるのも、ソロで熱いパフォーマンスを見せるのも、全てが板についた。
お客さんを釣る目線にブレがなくなった。
視線で煽ってくる。
客席降りでちゃんといじってる!
ひとことのイチャつきサービスも満載だ!!

自信と肚の据わった態度に、ますます美貌も冴える。

どの場面も素敵だったけど、新公主演をした『前田慶次』の「散らば花のごとく」が一番ぐっときました。
あのときから本当に大きくなったな、と。

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