『グランドホテル』感想・1

月組

月組大劇場公演『グランドホテル』1月8日(日)11時、15時、9日(月・祝)11時公演を観てきました。
キャストはAパターン、ありラファエラ、あーさエリック、わかばフラムシェン。
この後Bパターンを観る予定です。

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人々は生まれては死に、死んではまた生まれ。
人生や世界の縮図のようなホテルです。

このホテルで文字通りの死を迎えるガイゲルン男爵。
死期を悟って訪れたオットー。
命を宿しているフラムシェン。
踊る意欲をなくしていたのに恋をして生き返ったグルーシンスカヤ。
我が子の誕生を待ちかねているエリック。
そして彼らを一歩引いた位置から見続ける、死を待っているオッテルンシュラーグ。

生きることと愛が濃密に絡みあい、美しくも複雑な音楽が流れ、張りつめた空気と出演者の整然とした動きに気圧される――迫力の舞台でした。

きっちりと格子状にラインの引かれた床に椅子が敷き詰められ、登場人物はみじんの乱れも見せずに整然と歩き、芝居し歌い踊る。
(音楽学校生の2列歩行での登校はこのためにあるのだな……と思ったほど)

椅子の移動も整然と。
瞬時に置く。狙ったところに、あやまたずに等間隔で置く。(さすがにたまに微調整してますが)

これは職人芸です。
個々人の演技も素晴らしいけれど、まず集団での『グランドホテル』という世界観を作り上げている月組生に乾杯せずにはいられません。

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月組

Posted by hanazononiyukigamau