姉からのメール・29

姉からのメール

姉から梅芸で観た『エリザベート』の感想が届きました。
(もはや私よりまじめに感想書いてるんじゃないかという疑惑)

東宝エリザベート

●初の宝塚以外の舞台鑑賞でございます。とうとうこんな所まで手を出してしまったか…

●照明どんより暗い。古めかしい金属質のセットも傾いてて、これから起こることを暗示してるような。セットにも凄みがあるね

●プロローグ「ケツをほってやろうか!」はぁ??(◎_◎;)今なんつった?ケツって言った?!ほるって言った?!あ、マジの子供でできた、ちっさ(°_°)!!いや、ちょっと待て、さっきケツをほるって言ってたよね、聞き間違い?あ、トート降ってきた、デカっ(°_°)!でも劇中でそんな事言わないよなさすがにさー…みたいな、初の東宝エリザなのに感動とは程遠いプロローグであった笑。早速洗礼を受けたww

●毒気とエグみと淫靡さのオンパレード。もともとのこの作品からそれらをある程度除去したのが宝塚かー。うまく削いだもんだな

●なんというか、「エリザベート」の物語だった。1人の女の話。宝塚のエリザベートを見てて腑に落ちないながらも流していたところが、東宝エリザ見てああ、そういうことかと埋められていって、私の中で一本の話というか、エリザベートの人生がまっすぐな線になった。そして、シシィにとって、トートが単なる「受け入れるか受け入れないかを選び取る存在」にしか感じられなかったことにビビった。愛し合わないんだ…私の印象だけど

●パパ何してんの…

●白髪!シシィに白髪!私、エリザベートってなんとなく美貌が衰えないまま死んだってイメージだったんだけど(そんなわけないけど)そうだよね、白髪ぐらい生えるよね。このエピソードが入ることによって、エリザベートって生身の、実在の人物だったのだなーと実感した。今までの「物語の中の人物」から今回で「歴史上の人物」になった。私の中で

●これが生ハナフサマリかぁ…本当にいたんだぁ…。お初にお目もじ仕ります。そんなに年違わないと思うんだけどエ、エイジレス…シミとかタルミとか、どこだし…声まで若いんですけど…初演雪より子供時代が子供…若返ってんの?

●デコルテ見ました?どう紫外線を避けたらそんなになるのか!きっと彼女の周りだけ光が屈折してるんでしょうよ…海とキャンプと釣りに明け暮れたおのれの夏を猛省

●にひひ♪( ´〜`)みたいな笑い方、子供よくするよね。研究されてるなー

●年の取り方の表現に驚いた。階段状じゃなくてスロープなんだもん、あの人。で、私DVDで一番よく見たのが、姿月あさトートなので、この人のシシィが刷り込まれてると思うんだけど、晩年のシシィがDVDと全く別人でびっくりした。本人も加齢してるし当たり前と言えば当たり前なんだけど。夜のボートとか深みが恐ろしく増してるし、成人した子供がいる女性の声になってるし。でも若い時の声はより若いのよ。どういう事?

●民衆が全力で民衆。泥くせーー!臭そうだよ!服も基本土色、デコレーションもないし、演者も宝塚みたいにピチピチしてなくてキラキラしてなくて(笑)そこらのオッサン、オバサン感を全面に出してくるので、貴族特に王室、シシィとの対比が凄かった。シシィがより高貴な存在に見える。宝塚、下手したら王家の人よりも眩しい民衆とかいるからなー。路線の輝きなのでやむを得ないが。いや、むしろそのぐらいの輝きであってほしいが

●Kitsch前、そこ、歌なんだ!そんなメロディなんだ?!

●ヴィンディッシュもボロボロ…ゴミみたいなの飾りとして頭につけてる。痩せてて貧相、基本目に力がない…時々異様にギラッてなるけど。役作り凄い。手の動きが病的で、色々なヴィンディッシュ見たけど「哀れ」って感想持ったの初めてだわ(T_T)迫力あったけど

●戴冠式、フランツの王冠がなんとも言えんデザイン。いや、史実に基づいてるんだろうけど見慣れないから斬新

●女官の衣装がゾフィーと似ている。召使いじゃなくてたくさんのゾフィーに囲まれているようで威圧感倍増。シシィに対しても臆さず物を言いそうな感じ。これは逃げたくなるわ

●ゾフィーが最後は弱々しい年寄りになって死んでいく衝撃!やりたいようにやってきたように見えたゾフィーにも晩年の孤独、苦しみがあったんだなぁ(宝塚版ではあの通りコロッと若干コミカルに死んでいくので)

つづく

というわけで続きます。

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