『金壺親父恋達引』を見たんだ

文楽,宝塚以外

夏休み文楽特別公演第3部『金壺親父恋達引(かなつぼおやじこいのたてひき)』7月30日(土)19時公演を観てきました。

コレ

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すっごく面白かったからみんな観て!!と言いたいところですが、今日で終わりだったんですね。
しまった……。

『金壺親父恋達引』はモリエールの『守銭奴』を井上ひさしが文楽に翻案した作品。

守銭奴の金左衛門は持参金つきの若い娘・お舟を妻に迎えようとするが、お舟は実は息子の万七と恋仲。
万七はお舟といっしょになるために借金をしようとするが、名を隠したその相手が父・金左衛門とは知らない。
一方、金左衛門の娘・お高は父と同年輩の裕福な男に嫁がされそうになるが、番頭の行平と恋仲のため駆け落ちしようとする。
彼らが金左衛門の隠した金壺をめぐって争ううちに、行平の過去が明らかになり、そして驚きの結末が……という話。

これぞ文楽!なぶっとび加減が楽しい作品でした。
この人とこの人が実は親子!?兄妹?!っていうね。
ドライヴ感がクセになるわー。

古典ではないせいか言葉もわかりやすい(字幕もなし)。
このへん、「夏休み文楽特別公演」(やや子供向け?)としてふさわしい。

でも文楽は文楽としてじゅうぶん楽しい。
言葉もしっかり練られているし、人形の動きかわいいし。

お高のさばさばした娘っぷりのみならず、金左衛門にお舟を引き合わせようとするお梶婆さんの適当さぶりがおかしい。
また、みなが大団円となるなか、ただひとり若い娘との結婚がかなわず「お前と一緒にいるのが一番幸せじゃ」と金壺を抱く金左衛門の悲しさもまた愛おしい。

楽しい作品でした。
ネックは1時間ちょっとで4000円という値段だけですね。

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