『ドン・ジュアン』感想・1

雪組シアター・ドラマシティ公演『ドン・ジュアン』初日(7月2日(土)15時公演)を観劇してきました。

●いい作品でした。

いい演目・いい演出・いい演者。
この3者が揃った見ごたえのある作品でした。
(これと『ヴァンパイア・サクセション』が同価格というのが納得いかない)

作品がいいと、出演者の熱量がすごい。
駄作をジェンヌさんの熱演だけでカバーしようというのは無理な話です。演者だってやりがいの有無で出てくるものは変わってくるでしょう、人間ですから。
『ドン・ジュアン』は熱い舞台でした。

●主演のだいもんがまた強烈に熱量のある役者です。
芝居もいいし、歌が格別にいいし。
あの声で圧倒されるのは、劫火に焼かれるようでいっそ心地よい。声に風圧があって、押し寄せる炎に舐められるような感覚です。

1幕の悪党ぶりはすごかった。
悪党だけど色気があって、それで女たちを惹きつけてやまないというのがよくわかった。
そして女だけじゃなく、実のところ男も、だよなぁ。

もちろん、この場合の男というのは言うまでもなく咲奈のドン・カルロです。

●騎士団長/亡霊のがおりがすごかった。
噂には聞いていたが、ほんとに。
ていうか、要所でピンポイントで出てくるのかと思ったらめちゃくちゃ出番多かったし、歌うし踊るし芝居するし、すごく重要な役でしたね。

お友達と一緒に観劇したんですが、「だいもんの相手役はがおりちゃんの亡霊だよね」というのに納得しました。
ヒロインはヒロインとして、でもヒロインより重要なのが亡霊。

●ドン・ジュアンがどうしてああも快楽と悪徳にまみれた男になったのか、というのがよくわかりませんでした。
おそらく幼少時代がなければそれはそういうものとして受け入れたんですが、幼少時代があって一応の説明があるがゆえに却って納得しづらい。

聖書を手に教えてくれた母が病死し、ゆえに彼は神など信じなくなった――というのは理由として弱い。
そんな子供はいくらでもいるだろうから。

ネット上で拾った話によれば、KAATのときとは大きく改変がなされているそうですね。
KAATのときは母を犯し母は死を選び――という流れだったと。
(母が実母なのか養母なのかはわかりませんが)
KAAT版は観ていませんが、そのほうが腑に落ちそうです。

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