『NOBUNAGA<信長>』感想・3

つらつらと思い出し書き。
(ネタバレ的なものはもちろん含む)

●ちゃぴの帰蝶さんは美しくて強くて素敵でした。
が、ぶっちゃけなんのためにいたのかはよくわからない……。
信長との関係が、信長を囲むワンオブゼム以上のものだったかという意味で。

帰蝶の信長への思いはそれなりにわかる。
愛憎半ばする気持ちもありつつ、やはり「愛」があるのだと。

が、信長から帰蝶へはどうか。
彼は「情」で人を殺さないし国も滅ぼさない。
そういう彼は、帰蝶をどう思っていたんだろう。
自分は憎まれていると思いつつ、彼女を愛していたんだろうか。

よくわからなかった。
まさお節に気を取られすぎたせいか演出のせいかはともかく。

えーと、帰蝶さん、なんのために死んだの……。
ヤツから信長をかばうためっていうのはわかるけど、物語的な意味として死ぬ意味はあったのかと。
死ぬことでヒロインの出番作ったでー的な意味以上のものは感じられなかった。

ていうか、倒れた帰蝶さんがかなりほっとかれてるのがせつないです。
あんなに長い間舞台上で倒れたままにされるヒロインって大切にされてる気がしない。

●たまきちロルテスについて。

まず、ビジュアルが、ムサいです。
「ローマの騎士」と言われてふっと思い浮かべる少女漫画的きらきらしさを撃ち砕く、「ああ、そうだよね……」感は一周回ってすごい。
ヒゲで長髪で体格よくて、ゆえに体毛濃そうだし、体臭もしそうだし……ヅカなのに!
中の人は妙齢の女性なのに!

しかもこれが脇じゃなく、次期トップが決まっている2番手というのがまたすごい。
誉めてるのかけなしてるのか自分でもよくわかりませんが、とりあえず珍しいスターさんである。私は嫌いじゃありません。

ロルテスは彼の背景ゆえにことあるごとに「名前のない男」と呼ばれ、怒りや憎しみを原動力として野心を抱く。
日本で暗躍して天下を手中におさめようとするんですが、とりあえず、制作発表でやっていた「消えろ」と光秀や秀吉に銃を向けるシーンはなくなっていて、ほっとするようなちょっと残念なような……でした。

ほっとするのは、もちろん公演を月組人事とオーバーラップさせて観てしまいそうになるから。
ただでさえトップさんの退団公演で、まさおを信長と重ね合わせて観ているだけに、他の登場人物もそういう風に見がち。

残念なのは、息を呑むような場面がほとんどなかったから。
ああいう形でも、なにかしら客席で「ヒィッ」と思いたかったなーと。
もちろんこれは私が89期生に特別な思い入れがないからかもしれません。あったらキツいのかな。

あと制作発表でロルテスさんが楽しそうに歌ってた曲も、使い方がだいぶ変わってましたね。
制作発表の後で二転三転(どころか七転くらいはしてそうだ)したんだろうな。

いろいろあって、最後は「もういいわー」状態な信長を国外に逃がす。
ラストは本能寺だけど死にません。
龍の帆を立てた船で、幕。

ロルテスさん、信長に心服しちゃったっぽいです。

新しい門出へ向けた、心意気を感じる素敵なラストだと思うんです。

が、ちょっと前に「お先に死に花咲かせて参りまする!」なお小姓・蘭丸がいたのでなぁ。
「ちょっと待て、アンタの家臣は死んでるんだけど!」とツッコミを入れずにいられなくなりました。

信長を逃がすんなら他の人も逃がしてやれよ。
いや、無理か。大勢がいなくなったらばれるだろうし。
蘭丸たちが頑張ってるからこそ信長が逃げる余地があったのかもしれないし。

と思いつつも、なんか腹にすとんと落ちんのですよ。
信長が自裁しようがすまいが家臣たちの命運に変わりはないのだし……とは思うけど、やはりツッコミを入れずにはいられません。

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