星全ツ版『Amourそれは…』感想・2

星組

オープニングの、花束を持ったパステルカラードレスの娘役さんに「うわ、懐かしー!」と叫びたくなる。
知ってる、これ知ってる!
(当たり前だ。初演観たんだもん)

この色使いが、正直古めかしいと思いつつも、あー岡田センセイのショーだなぁとちょっと嬉しかったりする。

トップはみっちゃん。
歌うめぇ。いい声!

劇場をぶわーっと埋めるような、包み込むような声。

気持ちいいです。

こういう人が「真ん中」にいると、歌劇団の面目躍如という感じがしますね。
芸の力で率いている。

相手役の風ちゃんもまた、歌がうまい。

みち風コンビは、正直ビジュアル的には(以下自重)……であるのだが、ふわーっとぶわーっと声を浴びていれば幸せだから、これはこれで。
歌だけじゃなくて芝居もいいし。

驚いたのが礼くん。
歌もダンスも上手いのは知ってた。めちゃくちゃ上手いって知ってた。

それなのに、改めてびびらずにいられなかった。

なんかもうすごかったんだよ。
「なんなのこの人!」なかっこよさがあった。

これまでは、ダンスはうまいけどビジュアル的にやや残念というか、どうしても「男役」としての魅力には欠けるところがあった。
持って生まれたスタイル的な部分もあるし、若さゆえの少年っぽさもあった。
新公で大人の役を振られても、どうしても彼女の実年齢が透けて見えてしまうような幼さが。

それが、そぎ落とされていた。
身長・体格のハンデを無にするような、力強い輝きがあった。

ちえの下で、鍛え上げられた時間を感じた。

今後の星組の人事(はっきり言えば番手ですね)がどうなるかわからないけど、ものすごく楽しみだ。

でも次の本公演は女役なんだよなぁ。
――いいものを見せてくれるには違いないだろうけれど。

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星組

Posted by hanazononiyukigamau