『New Wave! -宙-』感想・8
●1幕のラストは「1889-PARIS-」。
最初は娘役さんの歌からスタート。
花里さんメインで、コーラスに瀬戸花さん・おさよちゃん・瑞希さん。
そういや花里さんもあっきーの同期なのね。
彼女も歌でがっつり「戦力」してました。
あっきーにも頼もしかったことでしょう。
・そこに若者・あっきーとファムファタール・うらら様登場。
ここの場面はまださわやかでただのかわいらしい恋人同士の雰囲気ですが、若者のジャケットを受け取ったあとのあっきーには見せない表情にこの後の予兆を見せます。
笑顔が邪悪なの。
うららさまが、あっきーに見せるかわいい笑顔と、そうじゃないときの表情の差がツボです。
・途中、りくくんら男役によりあっきーが追いつめられていきます。
りくくんのシャープなダンス。
スッとナイフが入るようで、あっきーを少しずつ傷つけ、少しずつ剥いでいくような。
で、状況がのみ込めてない若者・あっきーがかわいそうなんだけど痺れる。
前のところでジャケットを取られちゃったあっきーのベスト姿が好きなんですが、そういう人がボロボロに崩れていく様がまた美しいのですよ。
こういう追いつめられ系が似合う人というのはイイ。
ヅカファンの心をつかむんだと思います。
被虐美のある人はファンが増えやすい、は私の持論です、はい。
りくくんは、やっぱり踊ってるとかっこいい。
トーク場面での微妙なグダグダっぷりとの差がなんとも愛おしい(笑)。
・「黒い瞳」の音楽に変わり、うらら様は衣装替えして登場。
最初はピンク系、ここが黒のドレスだったっけな。
こういう大人っぽい雰囲気とドレスがお似合いになるわぁぁぁぁ!!
「リベルタンゴ」を踊る場面は真っ赤なドレスだったと思う。
で、裸足。
こちらも超絶美しいです。ダンスも頑張った……!
表向きは隠していた本性も、ここでは全開のバリバリです。
悪い顔をしてあっきーを攻め立てる。
あっきーはまだうらら様を信用していて、それゆえに変貌ぶりに困惑しているのですよね。
ああああやっぱりこの人かわいそう。
でもこの期に及んでなんでまだ信じてるの?! とつっこみたくもなりますが、チャラさの陰に誠実さが感じ取れるのがまたあっきーの魅力かなと思う。
・ラストはうらら様が十字架のセットとあっきーを交互に指差し、あっきーが磔になる。
高笑いするうらら様からも目が離せません。
あっきーの磔。
ほんと似合うな、こういうの。
そしてなんつってもうらら様。
ファムファタール万歳。
指をビシィィッとつきつけるところでは
「はい死ぬ!」
「死にますとも!」
という気持ちにこちらがなりましたとも。
仰せのとおりに! と磔にかかりにいきたくなります。
なんだろう、この威力。
人の生死を決めるだけの力がある美だわ。
娘役はあまたいるけれど、それを観客に納得させられる人はどれだけいるだろう。
「可愛い」じゃだめなんだ。
美しくなければ。
それも小娘系のそれじゃなくて、説得力のある特別な美女でなくては。
だから技術がアレでも体格が立派でも、彼女に夢を見ずにはいられないんだよなぁ……。
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