『Bandito-義賊 サルヴァトーレ・ジュリアーノ-』感想・2
『Bandito-義賊 サルヴァトーレ・ジュリアーノ-』2月7日11時公演に続き、2月8日11時と14時30分の回を観てきました。
主役・ジュリアーノのたまきちが照明を落とした舞台に一人で立っています。
主要な男役たちが登場してダンスナンバーが繰り広げられる中、たまきちのソロに「よしよし」と思います。
堂々とした歌と堂々とした姿です。
途中、ビショッタのあーさが上手から登場し歌うのも「うんうん」と。
そして下手から出るロンバルドのまゆぽんの歌には「上手い人がきたー!」と。
この3人のソロを聞いて「月組っていいなぁ」と思いました。
やっぱり歌がうまいに越したことはないです。
(でもしばらく後にわかばの歌にクラッシュされます。爆弾だなぁ……)
彼ら以外にも、たくさんの人にソロやデュエットがあります。
ヒロさん、からんちゃん、山賊たちとお姉ちゃん役のまあいちゃんらのナンバー、るうちゃんを中心にした貴族たちのナンバー(たんちゃんにちょっとだけソロがあって嬉しかった)、『ホテル・ソーレ』のさち花とサブのデュエット……ほかにもまだあったかも。
歌える人には歌わせてやるぜ! な気概を感じました。
さすが大野くん。
でも上記以外にもメインでソロを張れる人が若手にいるのが月組のいいところだよなぁ。
もちろん、ヴィトー・ルーミア役の宇月にも堂々たるソロがあります。
これがめちゃくちゃかっこいいんだ。
「いい声だー!」と客席で喜びにふるえました。
歌にドラマがあるのがいい。
今回、宇月のソロが芝居の中で一番ぐっときたなぁ。
今公演は「大野くんだなぁ」と思ったり、ハリーっぽいなと思ったり、昔の柴田作品っぽいなと感じたり、部分的にオギーを思い出したりしました。
悩める男たちの話です。(ヒロインも悩んでます)
現状を打開したくて、できなくて、諦めきれなくて、捨てることもできなくて……な話です。
そんなちょっと重くてじわっとくる作品なんですが、華やかなフィナーレが15分ほどあります。
(これのおかげでたいぶ救われます……そもそも芝居はバッドエンドではないんだけど)
そこでもメインキャストには歌があります。
具体的には、たまきち、宇月、あーさ、まゆぽん、さち花とまあいちゃんは歌いつぎだったか?
ここでも宇月がかっこいいったら。
基本的には「渋い人」だと思ってるんですが、たまきちのお着替えタイムには堂々と真ん中を張ります。
密度のある、すこし鈍いグリッター系の輝きを放ちます。
実力があるっていいな、と思う瞬間でした。
ディスカッション
コメント一覧
としちゃんのヴィトー、ほんとに格好いいですね。過去を背負ってる感がなんとも魅力的です。
踊りの人と思われがちだけど、歌声もいいんですよね。(そのかバウのカゲソロとか、アルジェの幕切れのカゲソロとか。なのに、イケコ作品での役付きの悪さが不思議。次の大劇場も・・・)
フィナーレの、本編より明るめなヴィトーの歌も、娘役と絡む時の視線も、最後のキメ(膝を折ったお辞儀ポーズ)も、どれも絶品でした。
>Amy さま
とてもいい声をしていて聞き惚れました。
歌そのものというより、声が好きみたいです。
(私は耳音痴なので、歌そのものの上手さはあまりわからないんですね……)
フィナーレ、とても素敵でした。
大劇場でもあのくらい見せ場があるといいんですが。