『ファンシー・ガイ!』 感想・3

雪組

●オペラ座の場面、男性の声が響き渡るのがまずどうしても違和感を覚えてしまう。
慣れれば平気なのかなー。
でもかつての星ショーの「お経」に比べれば断然マシ。

さらさの歌は素晴らしい。
コーラスにももひなと有沙さんが使われているのも嬉しい。

今回、娘役シンガーはけっこうコーラスで使われていた。
対し、男役は路線外はほんとに目立つ場面がなく……。
あと、退団のるりるりどこ行った!
(『カノン』で退団者の扱いに呆然としたのを思い出したわ……)

普通のショーでは「こんな若手が出てきたのか」「埋もれていたけど、けっこういい子がいるのね。今まで使われていなかったなんて、惜しい」と思える抜擢や役付きがあるものですが、今回のショーはそういうのがなかった。
それがとにかく残念。

ジェンヌさんはそれぞれに頑張っているけれど、演出家の仕事はジェンヌさんに頼った作品作りをすることじゃなく、きちんと面白い若手や実力ある中堅などをプロデュースすることなんじゃないだろうか。

ちぎみゆのトップコンビの場面でもあるのですが、どうにもみゆの出番が短すぎて残念。
今回のショーはちぎみゆ大劇お披露目でもあるので、ここで「トップコンビです!」と印象づけられていたらなぁ……。

群舞があるのは嬉しい。

●ともみんとだいもんが上手と下手に分かれて登場。
昔、蘭寿さんとえりたんが着ていた、白地で裾のほうに青(あるいは紫)が配された衣装ですね。
これ好き。

●ロケットは娘役だけで。(雪組ってそういうの多いような。気のせいか?)

上手にヤバい体型の子を見つけて、「これが噂の……」と納得する。
最初に思い浮かんだ言葉は「巨漢」でした。身長も高くないし男でもないけど。

●フィナーレの男役群舞は、最初にちぎが、そのあとともみんとだいもんが出て大階段でポーズをとり、そして他の男役たちが登場。
ちぎ・ともみん・だいもんの並びは、ナマで見てもちょっとくどくて楽しかった。

ちぎの真後ろにホタテがいたのはグッジョブである。

本舞台で男役が踊っているときにみゆが大階段に出てきたんだけど、その衣装が良く言えば可愛くて、悪く言えば場の雰囲気に合ってない。
ミニの淡いグリーンのドレスだったっけな。
ふわふわ少女マンガしている。

が、黒燕尾の男役さんと並ぶと、犯罪っぽいような気もする。ダンスで絡みもあるし。
ああ、危険。

一旦ハケたちぎたさんは、みゆと揃いの衣装でデュエットダンス。
「だーれだ」的な顔を隠してるポーズとか、こっぱずかしくてすごかった。
きゃっきゃうふふ感が好きな人は好きだろうなぁ。
『伯爵令嬢』的な世界はまだ続いているのだろうか。(『伯爵令嬢』観てないけど)

カゲソロはさらさ。
ここの歌もさすがの美しさ。

●パレードはともみんのエトワールから。

うろおぼえですが、たしか階段降りの順番はこんなんだったはず。(敬称略)

  夢乃(エト)→月城・星乃・永久輝→鳳翔・大湖・蓮城→彩風→彩凪→望海→咲妃→早霧

ともみんは肩掛け羽に雉つき、だいもんは肩掛け羽のみ。

ともみんがエトワールなのは、番手ごまかしの大人の事情なんだろうなー。
花エリザで2番手格をやってただいもんを堂々と3番手扱いにはするわけにはいかないし(あ、みっちゃんがいたから3番手格なのか?)、でもともみんは上級生だし退団だし花を持たせたい。
そこでダブル2番手で! ということにすると、ともみんサヨナラショーやんないの? ってことになるし。

で、どっちを先に降ろすか迷ったときのエトワールです。
個人的にはやっぱりエトワールは職人系娘役歌姫の活躍の場であってほしいのだけど。
(でも昨今、そういう使い方は少ないわぁ)

だいもんは2番手位置でおろす。
でも羽根で序列ははっきりさせる。
そしてともみんには雉をあしらい、そして銀橋は下手先頭。

あー、いろいろ考えないといけないことがあるもんなぁと思いながら見ました。
大羽根はちぎみゆのみなので、銀橋で並ぶとなんかさびしい。
事情はあるけど、やはり大羽根がずらりと並んでいるとゴージャスで楽しいんです。

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雪組

Posted by hanazononiyukigamau