『月雲の皇子』感想・3

月組

●末っ子の皇子=大長谷のあーさがかわいい。1幕のみずら姿がかわいい。
やんちゃで気まぐれそうでちょっと困ったちゃんな感じもあるけど……とウィキで調べたらなかなかに血みどろであった。

2幕では髪型が変わっていて、時の変化がよくわかった。
演技も年齢が上がっていた。

●若いのに老女をやらせたら現役1かもしんないさち花は今回も素晴らしかった。
麻忍という、王家に仕える老婆をしてます。

●大中津姫のあずもよかった。
気まぐれさと気品、情愛を兼ね備えている。
浮気だってするのに、それを高貴の身の大らかな気まぐれとして成立させているのがすごい。

懐の深いお母さんで、彼女なら衣通も育てたかもなぁ……と納得する。

●今回はなんといってもまゆぽんの博徳。
こちらも若いのに(なんせまだ研5)おっさんをやらせたらナンバー1です。(そのかわり、若者が苦手っぽいが…)

博徳の館のシーンで完全に客席をつかんでしまう。
ショーストッパー。
彼の歌ひとつで拍手が止まらない。

実力者ってすごいな。客席の温度が上がりまくりだ。

この博徳先生の造形はすごい。
生徒に居眠りされつつも熱心に授業をおこなう詩文を愛する愉快な先生かと思わせておいて、そんな生やさしいものじゃなかった。

百済だったか、当時の日本と国交のある国からやってきた彼もまた「土蜘蛛」であった。
すなわち、時の権力者に抵抗する者。
そして強大な力に踏みにじられる者。

強大な力に滅ぼされた地の出身者である彼は、日本への貢物としてやってきた。「生口●●人」と歴史書に記されているアレだ。

権力に虐げられ、本人の意思など無関係に身の処遇を決められた彼は「権力」というものを身に沁みて知っている。

だから皇位継承者としてどちらが相応しいかを問われたときもはっきりとは答えない。
どちらが皇位についても問題のないように。

また、芝居の終わりごろ、穴穂に歴史書をどうするか問う。
「あなたの都合のよいようにしましょう」という意味で。

権力者におもねることで彼は生きていく。
序盤に見せた、おっとりとした人のよさそうなさまも、敵を作らぬための処世術なのだろうか。

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月組

Posted by hanazononiyukigamau