月版梅芸ミーマイ感想・4

2023-06-23月組公演感想,月組

●カチャのジャッキーは月組生の中にいるとでかかった。
細長い。
公称170センチは伊達じゃない。

ジャッキーは良くも悪くも「普通」な印象。
ことさらエキセントリックでもなくお色気たっぷりでもなく美人でもない。
勘違いした女だなぁとは思うけれど、腹が立つほどではないし、また憎らしくもなければそれほど愛らしくもない。

「ピンとこなかった」というのが私の中でしっくりくる表現だな。

一番残念なのは登場シーンの歌。
「お気の毒なことがあるのよ」のところが上手くなくてテンションが下がってしまった。
ここで良い印象を与えられていれば、そのあとも好意をもって見られただろうに。

2幕はじめの客席でのやりとりは、カチャって性格いいんだろうなと感じさせる。
ただ数少ない缶バッジをジェンヌさんに上げることはないと思うけど。

あ、胸を触らせるシーンは、「こんな平たい胸になにを感じろと……」と思いました。
すぺーんとしてた(失礼)。
パンツは堂々と見せてます。

●コマの執事は終始表情を殺して、イギリスの執事らしさを出した。

パーチェスターもヘザーセットも、彼らはジョン卿ら上流階級の人々にとって空気のような存在。いや、貴族社会の装置か。
だから名前も知られていなかったり、妻の存在を失念されたりしている。
その「存在=空気」であろうとつとめている感じが出ていた。

最後のシーンはとってもコマらしい間でした。

ただ一点、肩と腕に力の入った立ち姿は見ていて疲れた。

●ふと、メインキャストの皆様が、全員女役経験者なのだと気づいてびっくりした。

まさお/ジャッキー、みやるり/スジニ、カチャ/シシィ、コマ/ロミジュリ乳母、マギー/バラ国の長女、リュウ様/『オクラホマ!』のエラー叔母。

だからどうだってわけじゃないけど。

●調理場のシーン。
アルバイトの路線系の人たち含め、たくさんの人々が出ている。

みながほぼモブなのだが、それでも中堅あたりの人たちは表情が豊か。
やってきた新しい当主様=ビルへの困惑が感じられる。

下級生はまだ歌うのでいっぱいいっぱいな表情をしていた。
歌も芝居の要素であると学んでほしい。

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