『南太平洋』感想・2

星組

●ビリスのさやかが上手かったー。

ほんっとにいいオヤジ。
いいかげんで適当で調子がよくて図々しくて正直で。愛すべきキャラ。

変なみやげものを欲しがるのも、風ちゃんのネリーにデレデレするのも、バリ・ハイに連れてけーと策を練るのも、イノシシを探しに飛び出していくのも、酒をくらってへべれけになるのも、花の贈り主の事実を語る決まり悪さも、海草をかぶってるマヌケさも、そのあとであっさりと図々しいことを言いだす調子のよさも、ぜんぶよかった。

なんといっても女装。
ひどい(笑)。
さやかとれんたさんともう1人(誰かわからん…メガネの子)のネタ余興の女装が、中の人は女だと忘れさせるきったない女装でさー!
それがものすごく海兵隊員のむさくるしさを表していてよかったんだ。

しかしこの人がロミジュリの乳母をやるのか……。
怖いけど、期待せずにいられない。

●ビリスのさやかとシチューポットのれんたさんが客席通路から現れる場面があります。
上手の扉から現れて横に進み、上手センター通路を通って舞台に上がっていたかな。
客席通路を使うのはここだけだったと思う。

●ミュージカルだけあって全体をとおして歌はたくさん。
しかしあんまり印象には残らなかったな。
かろうじて「あの人を洗い流そう」の一部を覚えてるくらい。

あと、1曲が長い。
上手い人が歌ってるにも関わらず、少々ダレた。
版権の関係その他があるのかもしれないけれど、できるならば歌を短くしてさっさと話を進めてほしかった。
そしてフィナーレをつけてほしかった。

●バリ・ハイの場面はきれいだった。
ヤシの木(だよね?)が光り、これが海兵隊員たちのあこがれる楽園であることがストレートに伝わってくる。

「美しい花が咲いている」とブラッディ・メリーに案内された先に娘のリアットがいるんだが、演出とあいまって、ジョセフ・ケーブルが恋するにふさわしい娘にみえた。
原田くん、こういう表現はうまいよなぁ。

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星組

Posted by hanazononiyukigamau