『Victorian Jazz』感想・5

花組

エドワード皇太子=バーティー役のゆずかれーちゃん。
研4でヒゲをつけても麗しい。
なんてこったい。

しかし口を開くと――けっこうアレである。
学年を考えれば仕方のないレベルではあるんだけれど。

彼はあんまり声がよろしくないようだ。こもる感じでねぇ…。
こもる話し方と、実力よりビジュアルや色気、雰囲気が先に立つ感じで、ふとゆうひさんを思い出した。

特に最初の出番、「葉巻を吸いましょう」の歌のときは、姿が美しくてしかも予想外のヒゲにきゃああとテンション上がってるところにあの歌だからなぁ。
軽くズルっとときたわ。

皇太子という超一級の地位にありながら、一人称が「ぼく」、自分の父母を「パパ」「ママ」呼びする内面の幼さや未熟さというアンバランスさが、彼の「ヒゲ」にあらわれているような気がした。
ぼくは一人前だ、ママはぼくをバカにするけど間違ってるのはママのほうだ――と、精一杯大人ぶっている彼の心を体現しているかのよう。

ついでに、バーティーの身分と幼さのギャップが、ゆずかれーちゃんの外見と技術的な未熟さのギャップにマッチしていて、これはこれであってるんじゃなかろうかと思った。
自分でも褒めてんだかけなしてるんだかよくわからないが…。

「ほんとうはわかってたんだ」とお母さんのヴィクトリア女王と和解する場面はちょっと泣けたな。
しかし「あなたはあなたのままでいいのよ」というところにつなげたいのなら、 “幼いし軽率だけど、(人の気持ちがわかる優しさがあるなどの)王たる資質のある人” として描いてないとなぁ。
そういうの抜きでいきなり「あなたはあなたのまま、いずれ王になりなさい」だからツッコミを入れずにおれんのよ。

バーティーの霊と話したあとの「パパだった」のくだりで毎度客席が爆笑してたのは理解できなかった。
笑うところか?

あと、葉巻ソングの場面はミキティショーの通称・ホモの館を思い出して1人でウケてました。
でも紳士の社交界ってのは多かれ少なかれそういう要素があるもんだよね…?
意味もなくみんなかっこつけて踊ってるのはそういう意味もあるからだよね…?

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花組

Posted by hanazononiyukigamau