『フットルース』感想・５
キムラさんはまともな主人公づいてるわね。
素直に応援したくなるちゃんとした主人公っていいなぁ。
本当に、高校生にみえる。（キムラさん、高校生活送ったことないのに！）
仲間たちとのやりとり、大人とのやりとり、母親とのやりとりがどれも違ってどれも自然というのがいいなぁ。
当たり前の話だけど、誰だってしゃべる対象によってその態度や話し方は変わる。
キムラさんの演技は、レンが相手に対してどう思っているかやどう接すべきと考えているかがわかる。
ヘタな人だと「この子は明るいキャラだから」「礼儀正しい人だから」と性格づけると、どういう場での、誰に対しての行動・態度かをわきまえずにキャラクターがみえる演技だけをしがち。
結果、ＴＰＯのないキャラができあがってしまう。
そのへん、キムラさんはうまいなぁぁぁぁぁ。
お母さんに対してのちょっとぞんざいな感じとかに「あーあるある！」的に膝を打ってしまった。
あたりまえだけど私が男子高校生だったことはないから、これももちろん想像上のことではあるんだけど（笑）。
うん、私にもこういう息子がいたらヒメになりかわってぐりぐりかわいがって、盛大にウザがられたいわー。
アリエルが教会でガウンみたいな白い服を脱いでイケイケな（死語）赤い服を見せたところで口笛を吹くようなチャラい反応が好きです。
あと、はじめて教室に行ったシーンで余計な口をきいてしまいウィラードたちの機嫌を取り結んでいるところもなんか楽しい。ドジ踏んだ人のかわいらしさと一生懸命さが愛おしいわ。
でもほんとにレンは、自分の傷とも現実ともきちんと向き合って、自分のことだけにとらわれず周囲にも目を向けながら前に進んでいく「強い」男の子だった。
都会から田舎にやってきた異物である以外、レンは特別なスペック持ちではないのに。
教会でのスピーチが一生懸命だけど下手、というのがリアルだなぁと思った。
レンはこういうことに慣れてないんだもん仕方ない。ていうか、ガッチガチの大人たちを向こうにまわして余裕でいられる高校生なんていやしません。
