月組『ロミオとジュリエット』新公感想・1

2021-01-31月組公演感想,月組

家に帰ってきたので、新人公演の個々の評。(私は明日もふつうに仕事である)

●ロミオのたまきちとベンヴォーリオのまゆぽんは雰囲気が落ち着いてる。
20代半ばって感じ。
特にまゆぽんは普通に社会人経験ありそう。

2人ともドリーマーじゃないし、まともなことばっかり言ってるように聞こえる。
この2人がいてなんで争いになるかな?

たまきちロミオについては特に思うことはない(すいません)。
歌もまぁまぁ、芝居も悪くない。
けど新公主演も3回目? と思うとインパクトには欠けるかな。――ただのぜいたくかもしんない。

●まゆぽんはさすがに歌がうまくて、こちらも不安がない。
なんだかとっても大人でした。
粗忽者って、誰が?

「どうやって伝えよう」で、1回目に「昨日までの俺たちは世界治める王だった」と歌うときの懐かしく美しい過去を思う目が印象的だった。
2回目に歌うときは苦しそうなのね。
叶わなかったことを痛切なまでに知ってるから。

●モンタギュー家の狂気を一身に背負ってたのはマーキューシオのあーさ。
美しい。こちらはせいぜいハタチくらいにみえる。

狂犬にふさわしい、キレた役作り(思いっきりワンワン言ってたからではない)。
彼が争いの種になることがわかる。

「今こそこの日」で、馬乗りになったキャピュレット男に殴られる瞬間に笑顔になってるのがまさに狂気だった。
顔に拳を受けるのを待って(相手に隙ができるのを待って)、即座に膝蹴りをくらわすのがさすがだった。
ヤバいわー。かっこいいわー。
歌も悪くなかった。

ただ、なんとなく顔の表情がパターン化してる…? (気のせいだったら申し訳ない)
今回は勢いのある役でよかったんだけど、芝居の繊細さに欠けそうだなと危惧した。

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