流行も何回りかすれば・4

歌劇・グラフ

30数年前の『歌劇』を入手しました。
定価は300円。
レトロさが面白く、でも基本路線の変わらなさに驚き、現在との劇団の状況の違いに首をひねります。わからんことがたくさんある…。

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1978年5月号、表紙は麻実れい様である。

カラーポートの古めかしさが、自分の親の若かりし頃の写真をみるかのようだ。

まず時代を感じたのは、池銀の広告を東千晃さんがつとめていたこと。
このときから池銀と宝塚の関わりはあったのね。

「他流試合に挑戦の宝塚スター」の項で司このみさんが挙げられている。
このとき既に現役ではなかったが特別に、と。

不思議なのは「司このみは、当時は月組の、しかも声楽部門の生徒であった。」と書かれていること。
専科さんで「舞踊専科」「演劇専科」などがあったらしいことは知ってるけれど、当時は普通の組子もそういう役割分担があったのかな。

「別れ・きらめき………安奈淳」と、安奈さんのサヨナラショーの様子が出ています。
が、写真はスカーレットと緑の袴姿。それも、モノクロではっきりしないけれど、髪型は娘役のようなお団子?
男役だと思うと、すごく変な感じだ。

初舞台生がトップさんを囲んでの座談会。
今の座談会と比べてずいぶん研1生が自由にしゃべっている印象。

男役の中に「私、女役したいんです」という人(郷さん)がいて、身長は161.5センチだという。今なら迷うことなく娘役だが、当時はこれが「ちょっと中途半端。だからどっちつかずの状態で……」というような身長だったのね。

えと文らしきものが各組2人ずつある。
というか、えと文そのものは各組1人で、もう1人はエッセイなのだろうか。よくわからない。
下級生の楽屋日記はまた別にあるしなぁ。

退団者のあいさつページの文章が長い。
各人、3段組の2段分くらい書いている。
しかも字が小さい。
昔ってほんとに『歌劇』は字だらけだったんだな。

公演ガイドはふつうのことしか書いてないんだけど、今との違いが興味深いです。
大劇場公演のチケット代がSS席二千円、S席千五百円、A席千円、B五百円、C席三百円は、物価の違いとはいえすごいな。
東京公演が少し高いのも今と一緒。
(A席二千八百円、B席千八百円、C席千円、D席五百円)

ちなみに地方公演はA席三千円、B席二千五百円、C席千五百円、D席千円。
バウは作品によって三千円のものと千五百円のものがあります。

プログラムの価格は、大劇場公演が150円、東京公演は200円だけど250円のものもある。
基本的には脚本入りのようです。
なんで大劇と東京で値段が違うんだろう。

こういうのを読んでるだけで面白いなー。

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