『華やかなりし日々』感想・1

4月15日(日)の公演をダブル観劇してきました。

原田作品はかつて私には少々退屈に思えてしまったことがあり、今回も期待していなかったんですが、予想外に楽しめました。
その理由を考えたんですが――、

原田先生の作品って、内容がまじめそうで一見しっかりしてるし雰囲気はこじゃれてるから忘れられるけど、実はけっこうベタだと思う。
セリフもチープだし(大失礼)、展開もありがち(あるいはトンデモ系に走る)。
世の中で何百回使われたかわからない“気の利いてるセリフ”とかが大好きな人だと思うわ。

場面転換のしかたにもそれは如実に現れてると思う。
登場人物が決めゼリフを言ってジャンジャンジャーン系の音響、暗転して次景という流れだ(これが私の集中力を削ぐ。はっきり言うと眠くなる)。
植爺とか谷とかダーイシとかの作品の系譜なのだろうか。ぶっちゃけ古くさい。

だが、今回の作品は彼の持つ“ベタさ”がほどよく前に出て、まじめさがあまり表に出てなかったのがよかった。
文学っぽかったり社会派っぽかったりして(ただし、それっぽいだけで完成度やレベル的には微妙)重めでまじめな作品より、内容がアホらしく多少つっこみどころがあっても楽しめて気持ちよく帰れるものがいいよ。
バウなどの小公演ならまだしも、あらゆる人が観にくる大劇場公演なんだ。

大味な仕上げが「大劇場」という大衆演劇のハコに合ったんだと思う。
てきとーでゆるい仕上げになったことが観やすさにつながった。
アホらしいけど、そのツッコミどころがあるのがいいんじゃないかと思う。

そう、いろんなツッコミどころがある。

テルさん捜査能力高すぎ(笑) とか、
ゆうひさんたら本名明かすの早すぎだろ(笑) とか、
最終的にすみ花をどうすんの? とか、
最終的にみっちゃんはどうなんの? とか、
テルあんたはそれでいいのか! とか思わなくはないんですが、

大詰めのすみ花センターのレビューシーンが美しい。

ほんとに美しい。
初舞台生まで使った豪華なレビューで、これで芝居のツッコミどころを全部チャラにしてやってもよいとすら思える。
宝塚を、美しいものをみて、その喜びで細かいことはどうでもよくなる。
それほどに力のあるシーンだった。

そして薔薇の花束を残して一人で去っていくゆうひさん。

軽やかに歌い、踊り、背中を見せて去っていく。この終わり方はいいな。
軽妙で小洒落ている。
古い映画にありそうだと思った(具体的な作品名は浮かばないけど)。

いろんな問題が回収されてないところに「ちょっと待てこら」と思うけれど、一方で「まーいーや」とも思う。
こんなふうに許せるのは、ようするに楽しかったからなんだな。

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