『仮面のロマネスク』感想・3

みっちゃんのダンスニー男爵は「なつかしっっ」と言いたくなりました。

『暁のローマ』とか『A/L』で漫才担当をさせられてた時期のみっちゃん。
「パラプリ」でもこれでもかと笑いをとらされてたみっちゃん。
一時期そういうのばかり回ってきて「そういうのはもういいよ…」と思わされたものでした。
みっちゃんがやるそういう方向の笑いって苦手だし。

なので、今回観ていて「懐かしー」と思いつつも「まだやるんかこういうの…」と少々悲しくもありました。
人間、向き不向きがあるんだよう。
みっさまのお笑いは私には寒くみえるのよぅ…。
ていうか2番手の役これですか。

さて、れーれのセシルと仲よくなってでも手を出すことをまーったく考えたことのないダンスニーさん。
勉強ばかりで女とつきあうことをしたことがなかったから。

「今までなにをしていたんだ」とヴァルモンに問われて「歌をうたったりしてました!」と意気揚々と答える。
そのセリフがみっちゃんのキャラに合いすぎるのがおかしいやらせつないやら。
そりゃ美声ですもの。
セシルさんもうっとりしてくれたことでしょう。

ここでヴァルモンは軽く頭を抱えるわけだが、私、「女性の扱い方は知らないね。じゃあ手ほどきをしてあげよう」ってヤバい方向に進むのかと本気で思いました。
ゆひみち萌えじゃないですよ。
ヴァルモンさんがエロすぎるからいけないんですよ。

ま、実際そんな場面があったとしたら、それこそ私が頭を抱えることになりそうです。
だって、笑える方向にしか進みそうにないもん…。

そんなダンスニーさんはすみ花=メルトゥイユ夫人に食べられてしまい、セシルを半ば忘れて百戦錬磨の女性の色香に溺れていたことや自分は当て馬だったことに気づき(あれは気づいてるよね?)、そのへんから急速にしっかりするわけです。
ここですっと大人の男になる。
視線の位置が高くなる。

おりしも革命が起き、そしてセシルと幸せになることを誓う。
まさかハッピーエンドが待ってると思わなかったですわ。

少々間の抜けたところや世間知らずなところはあるけれど、ダンスニー男爵は善良な人。
自分をヴァルモンへのあてつけに使っていたメルトゥイユ夫人への接し方、謝り方ひとつをみても、彼の良さはわかる。
すべてに誠実なんだ。
笑われる役ではあるけれど幸せになってほしい人だから、最後の場面はよかった。

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コメント

  1. パイナップル より:

    はじめまして
    いつも楽しく読ませていただいています。
    ダンスニーは初演からあんな役でした。
    当時彫刻のような美形が売り?だった理事が苦戦を強いられてました見ていて痛々しかったです。
    柴田先生はダンスニーに観客を和ませるような役割を期待されていたようですが
    轟さんが気の毒でした。
    北翔海莉さんは、よくやっていたと思います。二番手の役ではないと、私も思います。

  2. ゆきたろ より:

    >パイナップル さま
    はじめまして。
    ダンスニー男爵の初演が理事様とお聞きして、想像しただけでいたたまれない気持ちになりました。
    和ませる役というには少々アレすぎですしね。
    それを考えると今回の配役がみっちゃんというのはまだマシかも…。

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