『ロバートキャパ』感想・1

『ロバートキャパ』はまごうことなき原田作品だな、というのが一番の感想です。
こじゃれていて、ストーリーに破綻がなくて、ちょっと退屈。

ミュージカル風に歌ってる場面ではちゃんと物語にみえるのに、セリフでしゃべらせるとダメになる。
セリフが作文かポエムになりがち。
書き言葉で話すので違和感をおぼえる。
普通こんな言い方しないよ、って思うところが何箇所かあった。

そして登場人物は役目を持っていてもそれはキャパの人生に意味を持たせるために出ているだけ(にみえる)なので、彼らひとりひとりの、人間としての性格や人格がみえにくい。

たとえば「今仲良くしていても、いざとなったら裏切ったり逃げたりするだろうな」という友人はいない。
「こんなこと言ってるけど、ほんとは単に面白がってるだけだろ。本気で言ってないだろ」という雰囲気の人もいない。
お友達はどこまでもお友達で、とても親身で、主人公の都合のいいように存在する。
主人公をとりまく人たちに彼ら自身の立場や都合、そこから発する考え方などというものはないようにみえる。

『Je Chante』『ニジンスキー』で思ったことがほぼそのまま適用されるんです。
主人公をとりまく世界がとてもドリーミーだ。なんだか私が中学生のころに持っていた世界観のようだ。

はっきり言えば、あまり原田先生に成長を感じられないし、だから今後も期待できない。
すごく残念だ。

彼の作風を好きな人もいるらしいことは知っていますが、私にはどうも…。
もっとひどい作品はいくつも観たことがあるし、それに比べたら「普通にいい」くらいの出来なのかもしれない。
シーンごとには「ここ楽しい」と思える場面もある。
なにより作品や登場人物にむかつかない(低レベルな喜び方だが)。

ただ、「普通にいい」は「どうでもいい」に近いんだ。
そういうのって燃えない。
舞台を観るのなら熱狂したいよ、私は。

このまま淡々とした「伝記」な作風でいくのかなぁ。
大劇場公演ならちょっとは盛り上がるものが作れるのかなぁ。主役以外にちゃんとした人格を持った人を出せるのかなぁ。
――期待しづらいけど。

ゆひすみの退団公演はなんとかなりますように、祈っておく。確変してくれ。

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