会と会のあいだに

『宝塚ファンの社会学』を読みましたよ。2011.3.17発行。
著者は宮本直美氏で、青弓社から出ています。

主に1990年代から2008年あたりの会活動を観察して書いてある、と著者が終わりに書いているとおり、記されている内容には現在とは少々事情が異なる部分もあります。

たとえば、以下のようなところ。(いずれも会とは関係ない部分ですが)

●『歌劇』の表紙について
五組のトップと二番手で合計十か月分を使うので、残りの二枠が誰になるかが重要になる。そのときどきの有望三番手、あるいは学年の高い三番手が入ることもあれば、キャリアのあるトップ娘役がイレギュラーに入り込むこともある。

(現在ではうち1枠はほぼ確実に理事様ですね)

●スターカレンダーについて
「近年は、その表紙も、若手男役が複数で飾る傾向になってきたようだ」とありました。

(ここ5年に関していえば、2012…明日海・夢咲、2011…蘭乃・蒼乃、2010…愛原・野々、2009…桜乃・音月、2008…柚希・陽月。
直近で男役だけで表紙を飾ったのは2006年の霧矢・貴城かな)

●友の会について
会費を払った特典として、歌劇団の公式月刊誌である「歌劇」か「宝塚GRAPH」が送付される。

(かつてそういう特典はあったようですが、現在は希望者のみで別途定期購読料が必要)

――こういう重箱の隅をつつくような仕事はさておき(ほんとすいませんね)、内容はけっこう面白かったです。

会同士の関係性・序列(特にトップ会と若手路線会)、会と生徒の関係、会と会員の関係などに言及しています。
会同士の関係性への論考が、今まで読んだことのある宝塚考察本より詳しいな、と思えました。

曰く、ファンクラブが作り出す集団のあり方は、ノルベルト・エリアスの言う「宮廷社会」の構造に似ている、と。
会員らの活動によって、結果的に国王=トップスターの権威を守られる、と。
そして会員は、一概にスターに熱狂していることによりつながっている集団とはいえないということ。

そういう感じのことが書かれていたかと。

私はファンクラブに入ったことがないし今のところ入る予定もないですが、「あーなるほどねー」と勉強させていただきました。
傍から見ていてほんとに面白い存在だと思います、宝塚の「会」って。

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