『バラの国の王子』感想・2

舞台はとってもおとぎ話テイストでありました。
おとぎ話をキムシンが語ったらこうなりました…みたいな、とってもわかりやすい歌詞(笑)でつづられております。
詞にはときどきつっこみたくなりましたが、おとぎ話テイスト自体は基本的には嫌いじゃないです。はい。

このおとぎ話をつづっていくストーリーテラー的なポジションにトラのみりおがついてます。
なんせ進行係だから歌う歌う歌う。
「みりおさん、歌、お疲れ様っす!」と声をかけたくなりました。

ただこの話、役らしい役ってやっぱりほとんどないのですよ。
人間の主要チーム以外はほんとにワンサ。
退団の園加でさえも「お猿さん跳ねてー」とまりもちゃんに言われてるくらいの役だったような…。
ジャガーのルイスンも似たようなもの。

野獣に仕えている獣やら鳥やらが常に舞台にわらわらしていてみんなでコーラス。
たまには人間(村人とか家臣とか)がわらわら出てきてやっぱりコーラス。
下級生の顔チェックにはいいかもしれん。

あとご贔屓さんがいるならしょっちゅう舞台上にはいるので延々顔をながめたり、小芝居を楽しんだりすることもできますね。
「動物の動きうまいわ!」とか「あそこ変な小芝居してる!」とかツボを探すにはいいのかもしれない。

ある時期の宙組公演というものを私はナマで観たことはないのですが、「動く背景」「動く大道具」というのはこういう状態なのだろうか…、とぼんやり思いました。

でも小芝居大好きな感じの月組なのでみんな楽しそうではある。
おとぎ話だけどみょうに地に足がついてる感じで、こういう村あるかもなぁ…、という気持ちになりました。
ファンタジーなのに夢々しさやアホらしさが足りんともいう。

この公演を観ていてしみじみいいなぁと思ったのは、月組ってあんまり変な抜擢がないこと。
特に歌がアレな人がセンター付近にいない。耳に優しい。

役らしい役をもらってる、きりやん・まりもたん・まさお・みりお・あー様・マギー・すーちゃん・りっちー・みく。
みんな、激ウマではないにしてもそれなりに歌える人がそろっている。

しみじみとありがたいなぁと思いました。
よく観る組は歌がアレな率が高いですし、歌ウマが観劇の要件ではないんですが、それでも歌がうまいと嬉しいものです。
プロの公演を観ているなぁ、という気分になります。

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