『CODE HERO/コード・ヒーロー』感想・3

花組

2回目の『コード・ヒーロー』を観てきました。
真瀬にときめく公演ですね。
『BUND/NEON 上海』でだいもん落ちし、『コード・ヒーロー』で真瀬にときめき…、なんてわかりやすい趣味だ(笑)。

さてこれを観るのは2回目なんですが、ほんと面白いですねコレ。ツッコミどころ満載で。
観終わったあとすごく元気が出るもん(笑)。
感動したりはしないけど、爆笑し、笑顔のまま帰途につけます。…たぶん、本来の狙いとはズレまくってますがー。

おかげで、明日(というかもはや今日)もう1回観ようかなぁと考え中ですよ。

谷演出といえば、芝居はむちゃくちゃでもプロローグは神がかってることで有名です。
今回のプロローグもすごくよかった。
みんなぎゅいんぎゅいん回りますよ。かっこいいですよ。
いつまでも観ていたくなるもん。
おーとりまゆちゃんのギラギラっぷりがツボにきます。

残念だったのはフィナーレがなくてパレードのみだったこと。
さほど暗い話じゃなくて発散系の芝居だったからフィナーレなしでも耐えられるけど、やっぱりショーはほしいよ。

さて、この作品についての公式の解説。

“コード・ヒーロー”とは、作家アーネスト・ヘミングウェイが分類したヒーロー像の一つで、法律や社会常識に捕らわれず、自分自身の掟(コード)のみに従って行動する反逆的ヒーローのこと。アナポリスの海軍兵学校を優秀な成績で卒業した士官候補生が、無実の罪で投獄されながらも、独自の掟に沿って真犯人を探し出し、軍事産業で巨万の富を築いた巨大企業を崩壊へと導いていくサスペンス・ミュージカル。

というわけで、まあくん演じるジャスティンは反逆的ヒーローなのです。

ついでにプログラムから、まあくんとだいもんについての言葉。

朝夏まなと、望海風斗、男役として更なる飛躍を、新しい魅力を期待して、『くらわんか』で気の弱い貧乏神を演じてくれた二人に、今度は復讐の鬼と化す役を与えました。

というわけで、まあくんジャスティンのみならずだいもんハルも反逆的ヒーロー(のはず)なのです。
(補足するとこの演出家による冒頭の辞のタイトルは「全員がCODE HERO」です)

えーと、ハルのどこが復讐の鬼だったと?

ていうかー、ハルが誤認逮捕された殺人事件ってなんだったの?
誰が殺されたのかも明らかにされないまま(されてたっけ?)完全放置されてた気がするんですがー。

「郵便配達人が証言者」というジャスティンとヴァネッサの事件との共通点があっただけでその後まっっったく関係なかったよ。

逃走中ということで街を堂々と歩けないお尋ね者になったから、といちおう理由らしきものはあるにしても全然「復讐の鬼」ではなかった。
だいたいなにに復讐するんだ。
誤認逮捕した警察官か顔も知れない自分を陥れた相手か。にしても2人の事件にかかりっきりで自分の事件は完全放置だったよ。

仮にこの誤認逮捕自体がラストで明かされるオチに絡むものだったとしたら余計に「復讐」とは無関係だしなぁ。

というのは横においておいて、問題はジャスティンの「コード・ヒーロー」なのだった。

まあくんのジャスティンって、どうも黒くないんである。
「復讐だ」とか「自分のルールで」的なことを言ってるけど妙にあっさりしてるというか凄味が足りんというかなんか白いというか。

「反逆的ヒーロー」のはずなのに反逆っぽさがどうも…。
白いのはまあくんの持ち味なのかなぁ。よくも悪くも。
変な感じに自信満々にみえるのはいいんだけど。

というか、これを全部まあくんの責に帰すのは酷だな。
だって元々の脚本とか設定がどうも…。
なんたってキメればキメるほど愉快な人になってしまうんだよね、ジャスティンって役は。


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花組

Posted by hanazononiyukigamau