『オネーギン』感想・4
『オネーギン』10月15日と18日の感想の続きです。
この公演はとにかく音楽がよかった。
楽曲がよかった。
詞もよかった(景子センセイの詞は好きよー)。
そして「雪組コーラス上手くね?」と思った。
音楽の厚みが舞台の厚みとなって、とてもいい効果を生んでいた。
ロシアの空気と文学作品の重みがあった。
そしてたくさんの女役&娘役が活躍。
「娘役キライなんじゃね?」的なことを言われがちな景子センセイですが、そうとは思えないほどたくさんのいい役がありました。
まず最初はオネーギンの恋人の一人であり理解者であるニーナ。リサリサが演じてますが色っぽくてかわいい。キレイ。
ビジュアルが好きで「娘1はリサリサでいいじゃん!」と思いましたよ。歌はちょっと課題だけど。
ベッドの上での幕開き、着替える理事様をちょっと邪魔してるところなんか最高にかわいい。
オネーギンを追ってきた先でタチヤーナと鉢合わせして「お友だち?」という場面も。
「舞台女優」という性的な魅力を売り物にしている役でありながら清さを感じさせるんだ。
ニーナはオネーギンに「あなたは女を幸せにできない人」だと言う。
わかっているからこそ辛い。
オネーギンを愛していて、愛していたところで幸せになれないことがわかるという、聡明さゆえの悲しさ。
だからこそ、2幕でニーナを幸せにする男が出てきたのが嬉しかった。
幸せそうな表情がよくて、演目名を間違えたオネーギンへの態度に余裕があって、素直に「ああよかったね」と祝福したくなった。
ニーナに付いているポリーヌのさらちゃんもかわいらしい。きゃっきゃしてる。
娘らしさが嫌みなくかわいい。
理事様とリサリサがいちゃついてる横での小芝居が気になってしょうがない。
2幕で出てくるカテリーナ・ブノワ侯爵夫人の杏奈ちゃん。
クールな美女似合うわぁぁぁ。
フランス革命により亡命を余儀なくされたにもかかわらず、ロシアでの革命を支援しているという複雑で、皮肉な運命を背負った人。
声のトーンを落としてしゃべる杏奈ちゃんはどことなく凄味があってかっこいい。
そして高い女が似合う。
緒月演じる「ある革命思想家」を手玉に取ってる感じがたまらん。それでいて彼をものすごくかわいがっていて大切にしている感じも。
タチヤーナとオリガ姉妹の母親ラーリナ夫人のゆめみちゃんは流石としか言いようがない。
老けっぷりもさることながら、田舎のご婦人の生活感あふれるたたずまいや娘への愛情がね。
少しだけどフィリピエヴナ(タチヤーナのばあや)役のいの莉ちゃんとの歌はすばらしかった。
歌ウマがそろって歌うのって耳福だ。
そしてチョイ役だけど、ペテルブルクの舞踏会でオネーギンと関係があったらしい女役の人が美人だった。
「次はあなたの好きなマズルカよ」のセリフの人。
確証はないけど雛月さんかな?
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